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「40歳からうまくなるサッカー」mobile

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 プレーそのものを究極の目的としないサッカーもシニア世代にはあるのかもしれない。
 千葉県富里市の日吉台団地に住む人々を中心とする日吉台SC四十雀。日吉台小学校に通う子供の父親たちだ。
 結成されたのは1992年。小学生チーム日吉台SCの練習を手伝っていたお父さんたちが、「自分たちもサッカーをやろう」となるのは自然な流れだった。2001年には、お母さんたちのレディースチームも誕生。メンバーの半分以上は30歳代、40歳代からサッカーを始めた素人集団だ。
 四十雀とレディースの練習試合をみせてもらった。四十雀は数人の経験者が軸となり、あとはビギナー。当然のことだが、ミスの繰り返しで、ほとんどシュートに至らない。パスというより、キックアンドラッシュ。だが、経験者がビギナーを責める声は一切聞かれない。
 「競技性を追求したい人は、このチームではできない。犬や猫がボールにじゃれるのと同じような本能で、人間がボールと戯れているようなものです」と、総監督の後藤公博さんは言う。
 DFの四本勝人さんがサッカーを始めたきっかけは5年前。次男が日吉台SCに入り、練習の手伝いをするようになったことだった。マリンスポーツに親しんでいた四本さんだが、サッカーは「ボール一つあればでき、取っつきやすい」というのが第一印象だった。
 「日吉台SCは団地に住む人々ですから、地域のコミュニティー色が強い。夏休みに家族ぐるみでキャンプや潮干狩りに行ったりする。そうすると、サッカーの素人でも、いろいろな形で活躍する場が生じる」。テント張りやバーベキューの準備は、アウトドアに長けた人こそ、出番がやってくる。四本さんも川釣りの場所選びや、餌の付け方を教える役目を大車輪でこなした。
 ここ日吉台では、サッカーは地域に暮らす人々が共存するための手段の一つなのだ。
 「団地に住む男たちの多くはサラリーマン。そんな会社人間がサッカーを通じて顔見知りになれば、幅広い年齢層の友達がいるという感覚になる」と後藤さん。勝ち負けも、うまい下手も無関係。共同体を作りあげる「道具」としてサッカーがある。日吉台SC四十雀の連絡先は後藤さん(m-goto@nctv.co.jp)まで。


 このコラムに登場する各チームの詳細は、講談社から刊行されている『40歳からうまくなるサッカー』に載っています。

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