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ヤング魂 by 長谷川望

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[第32回]GK根岸凪月(ラルクヴェール千葉U-15)「しっかり者の中学1年生GK」
by 長谷川望

 千葉県千葉市にある千葉明徳高等学校のグラウンドで練習を行っているのがFCラルクヴェール千葉だ。野球専用グラウンドの脇に、ナイター設備が完備された人工芝のサッカーグラウンドが広がっている。ラルクヴェール千葉U-15は、今シーズン第30回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会千葉県予選4位、高円宮杯U-15サッカーリーグ2015千葉1部リーグ2位を記録。U-13は関東ユース(U-13)サッカーリーグ(2部)で活躍している千葉の強豪クラブだ!

 そんなクラブの代表・有働友勝氏からは「気持ちを前面に出す」という言葉を多く耳にした。高校卒業後、アルゼンチンで4年間選手としてプレーしてきた有働氏は「南米の球際の強さ、気持ちを前面に出すプレーは求めています。アルゼンチンはサッカーのゴールを奪うこと、守ることに魂がこもっていました。南米のそのようなところは子供たちにも伝えていきたいです」と話す。ラルクヴェール千葉の強さには、このようなアルゼンチンで体感したことを子供たちに伝えたいという想いが反映されているのではないだろうか。

PICK UP選手
 根岸凪月くん(13)。ポジションはGK。得意なプレーは右足で蹴るゴールキックとフィールドプレーヤーに対するコーチングだ。

「最近少しずつ左足のキックも練習し始めました。右足の筋力トレーニングもなんですけど、左足の筋力トレーニングもしっかりして、キックに活かしていきたいです。後は怪我をしないようにストレッチも入念にやっています」と、中学1年生にしてサッカーに対する意識の高さが覗える。

どんな選手!?
 有働氏は「1年生ですけど2年生の試合にも出たりしている選手です。とにかく声を出して気持ちを前面に出して戦う子で、もちろん技術的にも高いし、これからすごく楽しみです。信頼されるGKになれると思います」と、期待を寄せている。

 関東リーグでは「試合の前半にフリーキックから先制されてしまった時があったので、壁だけではなく、中のマークもしっかりつかせるように声を掛けするようになりました。その試合は結果1-1になって、そのときにコーチングで得点に絡められたので嬉しかったです」と、レベルの高い環境が彼を確実に成長させている。

 そんな根岸くんは学業でも意識を高く持っていた。「休みの日は基本的に勉強しています。宿題はほとんど出ないですが、家庭学習を出来るだけ長くやっています」。しっかり者の性格は監督が言うように「信頼されるGK」として、これからもチームを引っ張っていくだろう。

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
「ドイツ代表のノイアー選手(バイエルン)です。しっかりコーチングもして、キックの精度も高く、1対1のときにボールを止めに行ったり、相手のシュートのコースを読んでセービングするところが、かっこよくて好きです」

――将来の夢を教えてください。
「A代表に入って、海外でも通用するようなGKになりたいです! ドイツとかスペインに行ければ良いなと思います」

――今後の目標をお願いします!
「来年は中学2年生になるので、U-15のチームでスタメンを獲れるようにがんばります!!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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