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ヤング魂 by 長谷川望

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[第129回]FW野本京佑(前橋FC)「次なる目標へ! 両利きのポイントゲッター」
by 長谷川望

 群馬県高崎市にある前橋育英高校高崎グラウンドで活動をしている前橋フットボールクラブは、今年8月に行われた第33回日本クラブユース選手権大会に出場したジュニアユースクラブだ。所属している関東ユース(U-15)サッカーリーグ(2部)では、リーグ3位で今シーズンを終えた。

 そして年末が近づくにつれて、楽しみになるのが冬の高校サッカー。今年の1月に初優勝を飾ったのが前橋育英高校だった。間近で練習を見てきている前橋FCの選手たちにとっては、感動も一入だったのではないだろうか。

 また、高校生から学ぶことも多いという。湯浅英明監督にジュニアユース選手が高校生から学べることについて聞いた。「プリンスリーグを間近で見れるのは良い刺激になっています。『上手い選手でもこういうことをやっているのか』、『上手いだけじゃダメなんだ』など取り組む姿勢からピッチ外のところや、技術的な部分でも、選手が何を考えてプレーしているのかを見て学んでほしいです。目に見えない技術と目に見える技術を養っていくことが大切だと思います」。

 今回は先輩たちの姿を見て成長してきた中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 野本京佑くん(15)。ポジションはフォワード。幼少期に同じくサッカー経験のあるお父さんから「左足も使えるように」と教えてもらっていた彼は、左右どちらの足でも精度の高いボールが蹴れる両利きの選手だ。高い技術力と身体能力で、ポイントゲッターとしてチームを支えている。

 「毎日欠かさず行っている」と言うトレーニングについて聞いた。「ドリブル練習と家で15分くらい体幹トレーニングを毎日やっています」。彼の活躍には、家族のサポートと日々の努力が背景にある。

どんな選手⁉
 湯浅監督は「今でも身体的にとても強いですが、今後身長ももうひと伸びして更に強くなるのではないかと思います。両足とヘディング、様々な局面で得点できる心強い選手なので、高校に行ってからも期待しています」と野本くんの技術力に太鼓判を押す。

「クラブユース選手権ではベスト32という結果で悔しい想いをしました。もっと活躍したかったです」と全国大会を振り返る野本くんは、今後の目標をこう語る。「去年の全国高校サッカー選手権大会の決勝を見に行って、あのピッチで真剣勝負をしている先輩たちの姿を目の当たりにして刺激を受けました! 特にプレッシャーに負けない強さを学びました。今度は自分があの舞台に立って真剣勝負をしたいです」。鮮明に思い出すことができる去年受けた刺激は、彼の闘志となってチカラになり、次なる目標へと変わっている。

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「リオネル・メッシ選手(バルセロナ)です。どんな局面でも一人で高いできるところが凄いと思います。バルセロナが好きなのでイニエスタ選手を見に行きたいです」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になることです!」

――これからも頑張ってください!
「今のチームは粘り強い守備からの攻撃なので、前線からの守備をもっと強化して残りの試合に臨みたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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