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ヤング魂 by 長谷川望

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[第161回]MF大橋星(バンティッツいわきジュニア)「クラブ初の全国大会へ導いたキャプテン」
by 長谷川望

 バンティッツいわきジュニアは、福島県いわき市で活動しているジュニアサッカークラブ。昨年10/26〜11/23で行われたJFA第43回全日本U-12サッカー選手権福島県大会でクラブ初優勝を遂げ、全国大会への切符を手にした。それはチーム創設6年目(4期生)の快挙となった。その後の12/26〜12/29に行われたクラブ初の全国大会は、1勝1分1敗の勝ち点4でグループAの2位ながら、各グループ2位の上位4チームに入れず、1次ラウンド敗退で幕を閉じた。

 しかしその経験はクラブと選手の新しい出発となる。「クラブ初の全国大会はプレッシャーもありましたが、あの景色をもう一度見たいです! 質の部分を追求して、大事にボールを繋ぐサッカーを目指していけたらと思います。私たちや選手たちも多くのものをたくさん学べ、目標を明確にすることができた大会だったと思います」と馬目茂樹総監督は大会で得たものを未来へ繋げていけるよう、選手たちと力強く前に進んでいる。この経験はチームの更なる強さになっていくに違いない!

 今回は全国への道を切り開いた小学6年生をピックアップ!

PICK UP選手
 大橋星(じょー)くん(12)。ポジションはミッドフィルダー。

「トップに絶対点を決めてくれる渡邉颯くんがいるから、一本パスを通せば得点に繋がるのでパスは大事にしています」と話す彼は、試合ではチャンスメイク、そしてチームを支えるキャプテンとしても活躍している。キャプテンとして「福島県大会で優勝したからといって満足しないで、全国でも力を出し切れるように、常に声をだしてチームを盛り上げることを意識しました」と話すように、大会前も気を緩めないようにチームづくりにも力を入れているしっかり者だ!

どんな選手⁉
 馬目総監督は「キャプテンシーが強くて、よく個性派集団をまとめてくれたと思います。常に僕の近くにいて、情報を聞き出したり、集合する時など何をやっても一番早い頼れるキャプテンです」と評価し、大橋くんの行動が指導陣からの信頼を厚くしている。

 さらに、「パスの精度が高く、チームをまとめられる存在です。生活面でもきれい好きで良く合宿とかでお世話になりました(笑)」「キャプテンとしてチームを一つにしてくれるし、試合では得点に繋がるパス、球際の強さ」とチームメイトが話すように、彼が培ってきた一つひとつがチーム内からも絶大な信頼を作り出している。

 チームを率いる大橋くんは全日本少年サッカー大会の全国大会をこう振り返る。「福島では勝てたけど、全国では通用しないことを痛感し『自分たちはまだまだだ』と思いました。特にフィジカル面と個の力を感じました。もっと私生活から、食事から自分で意識を変えて、全国でも負けない体づくりをしたいです。今は上半身を鍛えるために腕立てをしています」。大会が終わって約1ヶ月、経験から学んだことを確実に自分のレベルアップの繋げている!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「去年の夏まではディフェンダーをやっていた事もあって、セルヒオ・ラモス選手(レアル・マドリー)が好きです。キャプテンとしての能力も憧れます!」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって、日本代表で活躍することです!」

――これからも頑張ってください!
「キャプテンとしての能力を高めて、中学生に上がってチームが変わってもこのクラブで培ってきたものを維持していきたいです!」

◆著者プロフィール◆
長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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