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レナトの直接FK弾、憲剛が頭脳プレーで“アシスト”

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[2.26 ACLグループリーグ第1節 川崎F1-0貴州人和 等々力]

 4年ぶりのACL初陣を勝利で飾った。川崎フロンターレは前半31分にFWレナトが右45度の位置から左足で直接FKを沈め、先制点。この1点が決勝点となり、日本勢4チームで唯一、白星発進した。

「開幕戦で、しかもホームで勝利をおさめることができて、いいスタートを切れた」。ホームでの勝ち点3を喜ぶレナトは「FKは集中して蹴れた。(中村)憲剛もGKの集中を欠くようなことをしてくれた」と、MF中村憲剛に感謝する。

 レナトがFKを蹴る前、壁と相手GKの間にポジションを取った中村はGKの視線を遮るようにGKが右に動けば右へ、左へ動けば左へと動いた。「GKが嫌がっていたから。(GKの)反応もすごい遅れていた」と中村。壁4枚の上を越えたレナトのキックはゴール右隅へ。中村の頭脳プレーによる“アシスト”が貴重な先制点をもたらした。

 前半12分にはDFスン・ジハイから両足で挟み込まれるようなスライディングタックルを受けた。中国のクラブチームらしいラフプレーとレフェリーのジャッジに苦労しながらも、冷静さは失わなかった。中村は「これがACLだと思う。みんなイライラすることなく、平常心というか、必要以上にエキサイトすることなく戦えた」と胸を張る。

 4年ぶりのACL出場を前に「アジアにフロンターレのサッカーを見せたい」と話していた中村は「一端は見せられたと思うけど、すべてではない。プロでも初戦は緊張するし、ACLで内容と勝ち点3を両立させるのは難しい。初戦で勝ち点3を取れたことはホッとしている」と、今季公式戦初戦で白星を挙げたことに安堵の表情も見せていた。

 3月2日には再びホームで神戸とのJ1開幕戦が控える。レナトは「連戦なので、いいトレーニングをして、いい試合の入り方をして勝利に結び付けたい」と気持ちを切り替えるようにコメント。中村も「個々の単純なミスをもっと減らさないと、質の高いサッカーはできない。あとはイメージの共有。それは試合をこなしていけば解決されると思う」と、チームとしてさらによくなっていく手応えを口にしていた。

(取材・文 西山紘平)
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