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[クラブユース選手権U-18]サッカーライター・森田将義氏によるグループC、D展望「最も予想が難しいグループC」

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第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会


 最も予想が難しいのがグループCだ。セレッソ大阪U-18清水エスパルスユースという東西のプレミアリーグ上位チームに近年、着実に力をつける川崎フロンターレU-18横浜FCユースという関東の雄が対峙する。昨年からの主力が多く残るC大阪U-18は連係の良さを活かしたパス回しから個々の仕掛けを引き出すスタイルでプレミアリーグWESTでも開幕から上位をキープ。「春先から取り組んでいる走りの練習が試合に上手く活かせている」(DF橋本侑紀)との手応え通り、最後まで走りきれるスタミナは今大会を戦う上での長所となるはずだ。一方で、プロデビュー戦で2得点をあげたMF阪本将基のトップ帯同が濃厚な上、FW前川大河も怪我で大会参加が不明。MF沖野将基、FW高田和弥らの活躍が鍵となる。

 プレミアリーグEASTで首位争いを牽引する清水ユースは2種登録されるDF水谷拓磨、MF宮本航汰に加え、DF村松航太、MF望月大西澤健太とタレントが多く揃う。ここまで怪我で離脱していたエースFW北川航也が先日、練習試合で実戦復帰するなどプラス材料もあるだけに期待十分だ。横浜FCユースはDF戸田寛大、MF前嶋洋太、FW齋藤功佑、川崎F U-18はDF板倉滉、MF三笘薫、FW岡田優希と各所に有力選手を擁する2チームも突破の可能性は十分にある。

 グループD突破候補の筆頭は京都サンガF.C.U-18だ。プレミアリーグWESTでは開幕からつまずいたが、ここ最近はチームとしてのまとまりが出始め、「攻撃のやるべきことが明確になってきた」(MF奥川雅也)とMF永島悠史を起点に、奥川、MF大西勇輝、FW松下英右ら速さのある攻撃陣を活かすカウンターがハマっている。守備の安定さが出てくれば、首位通過は問題ないだろう。

 続くのは、GK阿部航斗、左SB小池裕太、MF手塚竣一朗、FW鎌田啓義ら実力者を揃え、「前を意識した効果的なボール回しと精神的な成長を意識している」(入江徹監督)アルビレックス新潟U-18。またDF浦田樹、MF仲村京雅ら期待のレフティーが揃うジェフユナイテッド千葉U-18、2種登録でJ3デビューも果たしたMF石輪聖人、柔らかいタッチが光る左利きのMF磯江太勢、「ちょっと大きくなりすぎた」と話すように規格外のデカさを誇る203cmのFW{{畑中槙人}ら個性派を揃える鳥取もグループリーグ突破の芽はある。

[写真]今大会注目のひとり、清水ユース・水谷。激戦区のグループC突破なるか


執筆者紹介:森田 将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
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