[MOM1086]京都U-18MF奥川雅也(3年)_U-19日本代表候補MFが決勝CK!!
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.27 日本クラブユース選手権1次R第3節 鳥取U-18 2-3 京都U-18 石関公園サッカー場]
京都サンガF.C.U-18が誇るアタッカー、U-19日本代表候補MF奥川雅也(3年)が、この日も試合を決めた。後半に生まれた3得点のうち、2得点はCKから彼の左足によって生み出されている。19分のゴールではDF酒井崇一のヘッドをお膳立てし、31分は直接ネットを揺らして、これが決勝点となった。
左サイドのCKは右足で、右サイドのCKは左足で蹴り分ける両利きの選手。本人曰く、元々は左利きだったそうだが、現在はそれが初見ではわからないほどの精度を発揮している。今季の京都U-18はセットプレーからのゴールがそれほど多くなかっただけに、CKから1試合で2得点が生まれたのは今後に向けて明るい材料だ。
正確なキックに加えて、もう一つの特長がドリブルだ。勢いのあるボールやバウンドしているボールでも吸い付くようなトラップでコントロール下に置き、そこからスペースの有無や相手の状況を感じ取って前へ前へと突き進んでいく。その一連のプレーが、実にスムーズ。この日はデコボコの地面に加えて芝の状態も場所によってまばらというピッチコンディションに苦しんでドリブル突破はやや陰を潜めていたが、1次ラウンドの第2戦・千葉戦では左サイドを縦に進んで行き、鋭い切り替えしから併走していた相手DFのマークを外して、中央へ侵入。GKとの1対1も冷静に決めてチームを勝利へ導いている。
今大会は猛暑日が続いており、「技術や戦術の前に、まず暑さに勝たないといけない」(奥川)のが現状だ。以前の彼ならそうした環境、もしくは上手く行かないプレーや試合展開にストレスを感じ、それがプレーに影響を及ぼすこともあった。だが、今大会は試合終盤の厳しい時間帯でも、時に笑顔を浮かべながらプレーする彼の姿が見られる。「暑さに文句を言っても何もならない。それなら楽しんでやった方がいい」と自分なりの心の持っていき方ができているようだ。
7月上旬にはU-19日本代表候補合宿に招集され、練習試合では大宮やF東京のトップチームと対戦。「フィジカルやスピードなど、プロでやっていくなら対応していかないといけないことがわかった」と貴重な経験を積んだ。この日の試合会場には10月にAFC U-19選手権に挑むU-19日本代表の鈴木政一監督も視察に訪れていたが、今の彼が目指すのは京都U-18の一員として、2年前のリベンジだ。「今年は横浜(準決勝からは三ツ沢開催となる)へ行って、2年前の借りを返そうとみんなで話している」。一昨年の大会では準決勝で横浜FMユースに破れてベスト4で姿を消した。昨年は三ツ沢にたどり着く前にベスト8で敗退。最終学年となる今大会では、ベスト4を乗り越えて決勝戦、そしてその先へ――それ実現させるだけの力が、彼には秘められている。
(取材・文 雨堤俊祐)
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【特設ページ】第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
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京都サンガF.C.U-18が誇るアタッカー、U-19日本代表候補MF奥川雅也(3年)が、この日も試合を決めた。後半に生まれた3得点のうち、2得点はCKから彼の左足によって生み出されている。19分のゴールではDF酒井崇一のヘッドをお膳立てし、31分は直接ネットを揺らして、これが決勝点となった。
左サイドのCKは右足で、右サイドのCKは左足で蹴り分ける両利きの選手。本人曰く、元々は左利きだったそうだが、現在はそれが初見ではわからないほどの精度を発揮している。今季の京都U-18はセットプレーからのゴールがそれほど多くなかっただけに、CKから1試合で2得点が生まれたのは今後に向けて明るい材料だ。
正確なキックに加えて、もう一つの特長がドリブルだ。勢いのあるボールやバウンドしているボールでも吸い付くようなトラップでコントロール下に置き、そこからスペースの有無や相手の状況を感じ取って前へ前へと突き進んでいく。その一連のプレーが、実にスムーズ。この日はデコボコの地面に加えて芝の状態も場所によってまばらというピッチコンディションに苦しんでドリブル突破はやや陰を潜めていたが、1次ラウンドの第2戦・千葉戦では左サイドを縦に進んで行き、鋭い切り替えしから併走していた相手DFのマークを外して、中央へ侵入。GKとの1対1も冷静に決めてチームを勝利へ導いている。
今大会は猛暑日が続いており、「技術や戦術の前に、まず暑さに勝たないといけない」(奥川)のが現状だ。以前の彼ならそうした環境、もしくは上手く行かないプレーや試合展開にストレスを感じ、それがプレーに影響を及ぼすこともあった。だが、今大会は試合終盤の厳しい時間帯でも、時に笑顔を浮かべながらプレーする彼の姿が見られる。「暑さに文句を言っても何もならない。それなら楽しんでやった方がいい」と自分なりの心の持っていき方ができているようだ。
7月上旬にはU-19日本代表候補合宿に招集され、練習試合では大宮やF東京のトップチームと対戦。「フィジカルやスピードなど、プロでやっていくなら対応していかないといけないことがわかった」と貴重な経験を積んだ。この日の試合会場には10月にAFC U-19選手権に挑むU-19日本代表の鈴木政一監督も視察に訪れていたが、今の彼が目指すのは京都U-18の一員として、2年前のリベンジだ。「今年は横浜(準決勝からは三ツ沢開催となる)へ行って、2年前の借りを返そうとみんなで話している」。一昨年の大会では準決勝で横浜FMユースに破れてベスト4で姿を消した。昨年は三ツ沢にたどり着く前にベスト8で敗退。最終学年となる今大会では、ベスト4を乗り越えて決勝戦、そしてその先へ――それ実現させるだけの力が、彼には秘められている。
(取材・文 雨堤俊祐)
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