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求めているのは存在感よりも結果、FC東京U-18MF鈴木喜丈が全国決勝で先制ゴール!!

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[8.4 クラブユース選手権(U-18)決勝 FC東京U-18 2-0 清水ユース 味フィ西]

「嬉しかったですね」。FC東京U-18のMF鈴木喜丈(3年)は、日本一を懸けた決勝で求めてきたプレーを表現できたことを喜んだ。中盤で長短のパスをさばく一方、182cm、76kgの恵まれた体格を活かした厳しいチェックでボール奪取を連発。この日も中盤で存在感を放っていた鈴木だが、求めていたのは存在感を放って勝利に貢献することではないのだという。

「存在感というよりは得点に絡んでいって結果を出して行けたらいいと思う。存在感があったというよりは点取ったという方が自分にとっては嬉しいですね」。準決勝では中学生FW久保建英やパートナーの1年生MF平川怜が得点を奪って活躍した。「チームとしてはいい流れで来ていたんですけど、悔しい部分も感じていた。きょうは特にというか、いつも以上に点に絡めるようにと意識していました」。U-23チームではDFとして出場することもある鈴木は本来、守備に重きをおきながら90分間を戦うが、この決勝では普段以上に攻撃にシフトし、結果にもこだわっていた。

 立ち上がりの5分に右SB岡庭愁人のクロスから迎えた決定機は相手DFにクリアされてしまった。だが28分、「ラッキーな形」と微笑みながらもその左足が清水ユースのゴールを破る。右サイドから持ち上がったMF生地慶充が絶妙なサイドチェンジ。PAへ仕掛けたMF伊藤純也の折り返しを左足ダイレクトで叩くと、左ポストを叩いたボールはGKの背中に当たってゴールラインを越えた。「一本最初外していて、2本目だったので(シュートは)丁寧に行こうかなと。タイミングとしてもいいタイミングで上がれて入ったのが一番良かった」

 自身が結果を出して優勝。最高の形で7試合を終えたMFは「2年前はベンチにも入れないでスタンドで応援していて、悔しいというよりはどういう気持ちか分からないところがあった。自分としては(先発メンバーだった)去年のJユース(カップ)3位という結果が悔しかったので今回、優勝できて良かった」

 憧れの選手としてスペイン代表MFセルヒオ・ブスケツの名を挙げる鈴木は今後、得点を取ることのできる、結果を残すことのできるボランチを目指していく。チームとしても求めるのは結果。「これから優勝チームとして外から見られて厳しくなっていくと思うんで、ここで満足することなく頑張っていきたいと思っています」。どんな試合でも貪欲に求め続け、この日のように仲間たちと喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
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