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アジアで優勝を経験。勝利へ、成長へ、強い気持ちで臨んだFC東京U-18CB永野修都が先制ヘッド!

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前半19分、FC東京U-18CB永野修都(2年=FC東京U-15深川出身)が先制点を喜ぶ

[7.24 クラブユース選手権(U-18)GL第2節 FC東京U-18 4-1 長野U-18 コーエィ前橋フットボールセンターB]

「昨日はミスも多くてチームに迷惑を掛けてしまっていたので、『今日はその分も取り戻したい』という強い気持ちで挑めて、勝利に繋がったのは良かった」

 FC東京U-18の一員として、またU-17日本代表のU17アジアカップ優勝メンバーとしての自覚と、責任感。CB永野修都(2年=FC東京U-15深川出身)はその思いを強く持って戦い、快勝に貢献した。

 前日のG大阪ユース戦は「個人的にはボランチも好きでどっちもできる選手になりたい」と語るボランチとして出場し、1-1でドロー。長野U-18と戦ったこの日は、現在の主戦場であり、U-17日本代表でも務めるCBとしての出場だった。「ゼロで抑える」ことに加え、「(監督の)奥原(崇)さんからはセットプレーからの得点を求められていた」。今季のプレミアリーグで無得点の永野が気持ちでゴールを叩き出した。

 前半、FC東京U-18はMF佐藤龍之介(2年)の右足FKとFW山口太陽(2年)のヘッドがポストを叩く。だが、飲水タイム直前の前半19分、永野が佐藤の左CKに反応し、頭でゴールへ突き刺した。

「セットプレーからでも絶対に決めるという気持ちでこの大会に来ていて、その気持ちが出たゴールかなと思っています。低いボールが来たんですけれども、去年の(クラブユース選手権の)ベガルタ(仙台ユース)戦も低いボールに対して飛び込んだゴールで、『今年も絶対に決める』という気持ちで飛び込んで入ったので嬉しかったです」

 永野はU17アジアカップの戦友でもある佐藤と歓喜の抱擁。このゴールで勢いに乗ったFC東京U-18は2得点を加え、3-0で前半を折り返した。後半立ち上がりに1点を返され、長野U-18にペースを握られたものの、「1失点してしまって、危ないシーンもあって、流れも相手の方に傾いていたんですけれども、そういうところでGKの(後藤)亘とか中心に追加点を入れられなかったのは良かった」(永野)。相手の反撃を封じ、4-1で勝利。プレミアリーグでは6試合連続で白星がなかったこともあり、永野は素直に勝利を喜んでいた。

 U17アジアカップでは、6試合中4試合で先発出場。ベストゲームはU-17ワールドカップ出場を懸けた準々決勝・オーストラリア戦(3-1)だったという。永野はグループステージ最終節のインド戦で勝利(8-4)したものの、「CBとして4失点は屈辱的な失点数だった」と振り返る。だが、続くオーストラリア戦の先発も任され、インド戦で出た個人、チームの課題を改善。好守でチームを支え、勝利に貢献した。

「(オーストラリア戦は)1失点したあと悪い流れになってしまっていたんですけれども、全員声掛け合って集中できていて、追加点を許さなかったというところでは凄く良いゲームだったかなと思います」。重圧の中で強度の高い外国人プレーヤーと対戦。U-17日本代表から厳しく求められたゴール前での幅寄せや相手のシュート、ドリブルに最後までついていくところは成長した実感を持っている。そして、大舞台で優勝を経験できたことは大きい。

「大きな舞台で優勝は初めてだったので、優勝する大切さは感じられたと思います」

 11月のU-17ワールドカップでの目標は世界一。そのメンバーに入るために公式戦で自分のプレーをし、アピールしなければならないと考えている。「11月までは本当に時間がないので、どれだけ自分に矢印を向けて練習や試合で成長できるかにかかっている。こういう1試合1試合を大事にプレーしていきたい」。アジアで経験した優勝をFC東京U-18でも必ず。「自分がチームを引っ張っていくくらいの気持ちで」1試合1試合を大事に戦い、成長と白星を積み重ねる。

(取材・文 吉田太郎)
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