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[コパ・アメリカ]ロビーニョを外したブラジル、終了間際の劇弾で敗戦免れる

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[7.9 コパ・アメリカB組 ブラジル2-2パラグアイ]

 アルゼンチンで開催中のコパ・アメリカ2011は現地時間9日(日本時間10日)、グループB第2戦を行い、ブラジルは敗色濃厚の後半45分、途中出場のFWフレッジが起死回生の同点ゴールを決め、パラグアイと2-2で引き分けた。ベネズエラとの初戦(0-0)に続き2試合連続ドローとなったブラジルはグループリーグ突破をかけ、13日(日本時間14日)の最終戦でエクアドルと対戦する。

 マノ・メネゼス監督は「新マジカルカルテット」と呼ばれるアタッカー4枚のうちの一人を入れ替える決断を下した。スコアレスドローに終わったベネズエラ戦で先発したFWロビーニョに代えてMFジャジソンを先発起用。トップ下は新10番のガンソで、3トップは右からジャジソン、パトネイマールと並べた。

 前半19分、中央からDFルシオ、ガンソ、ジャジソンと細かくパスをつなぎ、パトが抜け出す。GKと1対1の決定機。しかし、シュートはGKフスト・ビジャルの好セーブに阻まれる。その後は組織的で粘り強いパラグアイのディフェンスを攻めあぐねたが、前半39分、今大会初ゴールとなる待望の先制点が生まれた。

 中盤でMFルーカス・レイバが粘り、ネイマールがジャジソンにラストパス。PA外から思い切りよく右足を振り抜いたジャジソンのミドルシュートがゴールネットに突き刺さり、ブラジルが先制に成功した。

 後半開始からジャジソンに代わってMFエラーノを投入するブラジル。しかし、ここからパラグアイが怒涛の反撃を見せた。後半10分、MFエスティガリビアが左サイドをドリブル突破し、ゴール前にクロス。長い距離を走ってゴール正面に飛び込んだFWサンタクルスが右足ダイレクトで流し込み、1-1に追い付いた。

 同点ゴールで勢いに乗るパラグアイは直後の後半11分、FWルーカス・バリオスに代わってFWネルソン・バルデスを投入。すると、同22分、最終ラインの背後へのロングフィードからブラジル守備陣がもたつく間にMFリベロスがPA内左サイドでボールを奪い、中央に折り返す。サンタクルスがワンタッチで横に流し、バルデスが左足でシュート。一度はDFルシオのブロックに阻まれたが、跳ね返りがバルデスの胸付近に当たり、そのままゴールへ。パラグアイの執念が勝ち越しゴールに結び付き、ついに逆転した。

 追い込まれたブラジルは後半26分にラミレスに代えてMFルーカス、同36分にはネイマールに代えてFWフレッジをピッチに送り込む。しかし、後半40分のエラーノの直接FKもGKが好セーブ。いい形で連動した攻撃を見せられず、なかなか流れの中からチャンスをつくれない。このまま敗戦かと思われたが、試合終了間際の後半45分、劇的ゴールが生まれた。

 後方からのパスをガンソが柔らかいワンタッチでスルーパス。これに反応したフレッジがうまくDFの前に体を入れ、反転しながら右足を振り抜いた。起死回生の同点弾。ブラジルが土壇場で2-2の同点に追い付き、からくも引き分けに持ち込んだ。

 フレッジは試合後のインタビューで「難しい試合だったが、コパ・アメリカに簡単な試合がないのは分かっていた。今日の展開を考えれば、いい結果だったと思う」と、九死に一生を得た勝ち点1を評価。「最後の試合でグループリーグ突破を決めないといけない。決勝戦の気持ちで戦わないといけない」。2戦連続ドローで勝ち点2。3連覇を目指すブラジルが、エクアドルとの最終戦にまずはすべての力を注ぐ。

[写真]ブラジルは後半45分、フレッジ(左、19番)の劇弾で同点に追い付く

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