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5位決定戦へ切り替える広島DF水本 「勝って終わりたい」

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[12.9 クラブW杯準々決勝 広島1-2アルアハリ 豊田]

 試合の入りが悔やまれた。開始早々の前半4分に1本のパスで最終ラインの背後を取られ、ピンチを招くと、GK西川周作が相手FWと交錯し、負傷交代。急きょ大卒ルーキーのGK増田卓也がゴールを守った。前半15分にはワンツーで左サイドを崩され、先制点を許す。立ち上がりの悪さが試合全体に響いた。

「入りはいつもと違った感じだった」。そう振り返るDF水本裕貴は「先制点の取られ方が悪かった。1点目はうちがやりたいようなことをやられた。対応に問題があったと思うし、映像を見て次の試合までに修正したい」と唇をかむ。その後は盛り返し、緊急出場の増田も落ち着いてプレーを見せていた。一度は追いつきながら、後半12分に再び勝ち越されると、再三のチャンスを生かせなかった。

 FW佐藤寿人は「難しい状況で増田はいい仕事をしてくれた。彼のためにもゴールを決めたかった」と、2点目を奪えなかったことを悔やむ。DF森脇良太も「言い訳にしか聞こえないかもしれないけど、やっているサッカーは間違ってない。決定機をつくって、全部決めていれば5、6点は入っていた。得点に見放されたというか、今日はサンフレッチェの日じゃなかった」とうなだれた。

「チャンスは多くつくれた分、最後の精度で差が出た。僕自身、外しているし、悔しい敗戦」と水本。前半25分にはFKのこぼれ球から決定機を迎え、後半35分にもMF森崎浩司の左FKに頭で合わせたが、いずれも決め切れなかった。

 しかし、落ち込んでいる時間はない。12日には5位決定戦でアジア代表の蔚山現代(韓国)と対戦する。「次の相手は韓国。来季のACLを見据えても、勝って終わるべき試合。勝って終わるのと負けて終わるのとでは全然違う。勝って今シーズンを終わりたい」。水本は必死に前を向き、中2日の一戦へ気持ちを切り替えた。

(取材・文 西山紘平)

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