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[クラブW杯]後半ロスタイムに意地の一発も…差を痛感するモンテレイFWデニグリス

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[12.13 クラブW杯準決勝 モンテレイ1-3チェルシー 横浜]

 自信があったからこそ、悔しかった。欧州王者チェルシーを相手に、0-3で迎えた後半ロスタイム。北中米カリブ海王者モンテレイのFWアルド・デニグリスは、最終ラインの裏を取ると、左足でGKペトル・チェフの壁を破った。最後に意地のゴールを見せたモンテレイだったが、このまま1-3で敗れ、3位決定戦に回ることになった。

「得点を挙げることができたことは嬉しいよ。でも、ゴールを勝利につなげられなかったことは残念だ」と、デニグリスは肩を落とす。欧州王者との差について問われると「チェルシーは世界一のリーグで戦っているチームであり、選手たちも経験が豊富。世界有数のクラブだと思う。その差は、後半が始まって5分間で2点を決められたところに凝縮されていた。僕たちは、そこからは自分たちで立て直すことができず、力を発揮できないまま、終わってしまったんだ」と、後半の2失点を悔しがった。

 メキシコ勢として初の決勝進出を目指したが、力は及ばなかった。今後、どのようにして欧州、南米との差を埋めていくか。そう問われたデニグリスだが、答えはシビアなものだった。「全力で差を埋めたいと思うよ。でも、最大の差は経済力だ。欧州と南米の両大陸のクラブとの経済的な差は埋めがたい。そこが埋まらない限りは、難しいと思う」。

 チェルシーに、力の差をまざまざと見せつけられた形だが、16日にはアルアハリ(エジプト)との3位決定戦が控えている。「もちろん3位決定戦も全力で戦うよ。この大会にベストを尽くすために来ている。日曜日の試合に勝利して、3位の座を勝ち取りたい」と、デニグリスは、懸命に気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)

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