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“サプライズ”杉本が先制弾でアピール成功

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[7.11 キリンチャレンジ杯 U-23日本代表1-1U-23ニュージーランド代表 国立]

 関塚ジャパンの隠し球がいきなり結果を出した。

 “サプライズ招集”のFW杉本健勇(東京V)が後半10分に東慶悟との交代でピッチイン。大津祐樹と2トップを形成してゴールを狙いに行き、同26分、徳永悠平のミドルシュートをGKが弾いたところへ詰め、右足で流し込んだ。

「トクくん(徳永)がトラップをした時点で、下が多少スリッピーだったので、こぼれ球が来るかもしれないという感覚があった。体が反応していった」

 前半に多くの決定機がありながら点が入らず、膠着感の漂っていたチームにもたらした先制点。関塚監督が「高さ、そしてゴール前の迫力というところで期待している。非常に足も振れるし、連続した動きもできる。そのあたりも期待している」と話していた通り、ゴール前で抜群の嗅覚を見せてビッグチャンスをものにした。

 これにはC大阪時代の盟友である扇原貴宏も「ヴェルディで試合に出ていることもあって、セレッソのときより走りにも迫力があった。自分の力を試合で出せるようになったのだと思う」と頼もしそうな目線を送る。

 チームが最後に失点したことで、「一番アピールしたかったのはやっぱりゴール。だから得点は気持ち良かったけど、追いつかれたのはダメです」と歯切れは悪かった杉本だが、多くの注目を浴びる中で結果を出したことは評価されるべきこと。「日本を背負っての試合は、攻守とも1点1点に重みがある」と話すように、代表としての自覚も強い。

「オリンピックでは初戦が大事。相手もスペインだし、その前の親善試合で万全の状態にしてチームを仕上げていきたい。自分たちが持っている力を出せば勝てない相手はいないと思う。切り替えていきたい」と、言葉に力を込めていた。

(取材・文 矢内由美子)
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