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“古巣復帰”浦和入団のFW阪野、「ずっと戻りたかった」

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 浦和ユース出身のFW阪野豊史(4年=浦和ユース)は明大での4年間を経て浦和レッズへの入団内定を勝ち取った。「ずっとトップチームに戻りたいという思いでプレーしてきた。戻ることが出来て本当にうれしい。1日でも早く埼玉スタジアムで得点を挙げられるように頑張りたい」と“古巣”への思いを語った。

 2008年の高円宮杯。阪野の所属した浦和ユースは決勝で名古屋U18を9-1で下すなど、圧倒的な強さで制した。個にも優れたチームで同期はMF山田直輝やDF濱田水輝、1学年下にはFW原口元気らを擁するなど、そうそうたるメンバー構成だった。だがトップチームに昇格するメンバーをしり目に阪野は大学進学という道を選んだ。

 大学生活で阪野にとってはターニングポイントとなる出来事があった。神川明彦監督も3年の時に得点王になれたのはこのことがあったからと話す、2年生時の約1か月間で行ったスペインへの短期留学だ。MF三田啓貴(4年=F東京U-18)とともに言葉も通じない環境に身を置き、自分を磨いた。「大学では感じることが出来ないプレーを体感できた」と自らもその後の成長につながったと明かす。

 今でも仲が良いと話す浦和ユース当時の仲間だが、プロの厳しい世界に身を投じればライバルとなる。「同じチームでプレーしていた仲間が高卒で何人もトップに上がっていて、プレーしている姿を埼玉スタジアムでずっと見てきた。早く自分もみんなと一緒にサッカーがしたかった。ライバルですが、全然知らないやつがライバルよりはいい。知っている奴と競争した方が、いろいろ勉強になることも多いと思う」。4年前の自分とは違う。遠回りしたわけではない。成長した姿をライバルとなる仲間に見せつける時だ。

(取材・文 児玉幸洋)

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