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[MOM692]大津MF豊川雄太(3年)_エース、復活の3発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
高円宮杯U-18サッカーリーグ2012プレミアリーグ参入戦
[12.15 プレミアリーグ参入戦 大津高6-1香川西高 埼玉第3G]

「どんなにいいプレーしても点取っていなければ、何もしていないと思っている」と言い切る大津高(熊本)のエース、MF豊川雄太(3年、鹿島アントラーズ加入内定)が3得点でチームにプレミアリーグ昇格のチケットをもたらした。まずは前半9分、クロスバーを叩いたFW濱本大河のヘディングシュートの跳ね返りを頭でゴールへ押し込んで先制ゴール。さらに22分にはMF土肥大輝の右クロスを再び頭で合わせて2-0とする。

 そして極めつけは3-1の後半10分、右サイドからドリブルで仕掛けると、ボールを奪いに来るDF2人を鮮やかなボールコントールでかわしてから左足一閃。シュートをゴール右隅へねじ込んでハットトリックを達成すると、ベンチの平岡和徳監督も両手を大きく「パチーン」と鳴らしてファインゴールを讃えていた。

 豊川は9月の天皇杯1回戦で鎖骨を骨折。強行出場した全国高校選手権熊本県大会は準決勝と決勝(11月23日)に出場したものの、自慢のボールコントロールが乱れるなど、無得点に終わった。優勝を喜ぶチームメートたちを尻目に「優勝しましたけれど、個人的には納得していないです」と首を振っていた。それからは「ドリブルでも調子悪い時は足につかずに、それに対しても苛立ったりしていたんですけど、めげずに基本的なボールタッチから毎日毎日やりました」と復活を目指す日々。この日も周囲とリズムが合わず、ボールに上手く絡めていなかった。まだコンディションも万全ではない。それでも「(高校選手権予選の)あの悔しさがあったからもっとやらなければいけないという思いになりました」というアタッカーは全く満足をしていなかったものの、3ゴールという結果を残した。

 指揮官は「前に進めたんじゃないかと思います」とエースの復活劇に目を細めていた。豊川の次のターゲットは全国高校選手権。「まだこれから上げていく必要がある」というMFは「初戦でまず勝って、勢いに乗って平岡先生を日本一の監督にしたいと思います」と誓っていた。「観客があいつすげーなと思うようなプレーをしていきたい」と意気込むエースが堅守・香川西から3点を奪った以上のインパクトを全国で残す。

(取材・文 吉田太郎))
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