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[皇后杯]女王を追い詰めるも惜敗…「ジェフらしいサッカーができた」

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[12.24 皇后杯決勝 INAC1-0千葉 NACK]

 女王を追い詰めた。しかし、初優勝にはあと一歩及ばなかった。初の決勝進出を果たしたジェフユナイテッド千葉レディースは高い位置からの積極的なプレスでINAC神戸レオネッサを苦しめた。INACらしいパス回しを封じ、ミスを誘ってはカウンターでチャンスをつくる。しかし、決定機を生かせず、後半ロスタイムにセットプレーから失点。0-1の惜敗で準優勝に終わった。

 後半ロスタイム、ゴールネットを揺らされた千葉の選手たちはピッチに崩れ落ちた。まだわずかに時間は残っていたが、なかなか立ち上がることはできない。精も根も尽きたフィールド選手たちをGK船田麻友が必死に鼓舞した。

「ボールを支配されるのは覚悟していた。それでも選手たちは集中を切らさず、体を張ってくれた。見ている人はつまらないサッカーと思ったかもしれないが、自分の中でベストな選択をした。選手はよく戦った。ブサイクだけどジェフらしいサッカーができた」

 上村崇士監督はそう言って、選手をねぎらった。後半18分にはINACのDF甲斐潤子にプレッシャーをかけたFW小川志保がボールを奪い、ドリブルで独走。GKとの1対1を迎えたが、右足のシュートはゴール上へ外れた。

「よく走っているので、その分、精度は落ちるが、それをやめたらジェフらしさもなくなり、失点も増える。FW2人はよくやってくれた」。選手をかばう指揮官は、リーグ戦では1-3、2-7と完敗だったINACを土俵際まで追い詰めた教え子たちに感謝していた。

(取材・文 西山紘平)

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