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[選手権]全国用の選手起用ズバリ!“シンデレラボーイ”采女の2得点で星稜が松山工に快勝!!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 星稜2-0松山工 市原]

 第91回全国高校サッカー選手権2回戦が2日、各地で行われ、千葉・市原臨海競技場の第1試合は、2回戦からの登場となる14年連続23回目出場の星稜(石川)と松山工(愛媛)が対戦した。前半14分にFW采女優輝(3年)のゴールで先制した星稜が、同39分にも釆女の2ゴール目で追加点をあげ、2-0で勝利し3回戦進出を決めた。

 星稜は県大会4試合で失点1、松山工は県大会4試合で無失点と、ともに堅守を誇る両チームのフォーメーションはともに4-4-2のダブルボランチ。1点をめぐる接戦が予想されたが、試合はいきなり動いた。

 風上を陣取った星稜が立ち上がりからボールを支配し、松山工ゴールに迫る。前半2分にはスルーパスに抜け出したFW村上駿(3年)がGKと1対1になるが、ここはGK大森伸平(3年)がビッグセーブで凌ぐ。

 パスワークとドリブル突破で、右サイドから再三チャンスをつくる星稜は、迎えた前半14分、CKのこぼれ球を采女が右足で決め、先制に成功する。県大会ではメンバー外だった采女だが、選手権でスタメンに起用され、「ゴール前の嗅覚が利く」(河崎護監督)という期待に応えた。その後も高い個人技を活かして攻め続ける星稜は、同19分にもボランチから前線に飛び出してきたMF植田裕史(3年)が、GKと1対1のチャンスを迎えたがGK大森が再びビッグセーブを見せる。

 1点を追う松山工だが、CKでセットしたボールが風で流されるほど強い風を正面にして攻めることを強いられたため、ボールが思うようにつながらず、チャンスらしいチャンスをつくれないまま時計の針が進んでいく。

 前半終了間際の39分、風が星稜に味方する。松山工のGK大森がクロスボールをキャッチしようとするが、風で流されてしまい、手からこぼしてしまう。こぼれ球につめていた采女が押し込み、星稜が欲しかった時間帯に追加点をあげ、前半を2点リードで折り返す。

 後半に入り風上に立った松山工だが、風を上手く味方にすることができず、星稜の固い守備を崩せない展開が続く。攻守の切り替えが早い星稜は、試合前に「勝負は終盤」という河崎護監督の言葉通りに、前半と同様に松山工のダブルボランチに積極的にプレッシャーをかけて攻撃の芽をつんでいく。

 終盤に入ると松山工は3バックにして攻撃に人数をかける。パスだけでなくドリブル突破をしかけるも、サイドで星稜の粘り強いDFに阻まれ、決定機をつくれないまま2-0で試合終了。04年に日本代表MF本田圭佑(CSKAモスクワ)らが打ち立てた最高成績(ベスト4)超えを目指す星稜が、順調に緒戦を突破した。一方、65年以来の“全国での1勝”を目指した松山工は、自慢の堅守が崩壊し、未勝利で大会から姿を消した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)

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