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[選手権]立正大淞南GK添谷が脅威の3連続ストップ!旭川実とのPK戦を制す!!

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[1.3 全国高校選手権3回戦 立正大淞南1-1(PK3-0)旭川実 フクアリ]

 第91回全国高校サッカー選手権3回戦は、3日、各地で行われた。千葉・フクダ電子アリーナの第2試合は、立正大淞南(島根)と旭川実(北海道)が対戦した。前半は両チームともにチャンスをつくったが無得点で折り返す。後半18分にFW坂口健太(3年)の2戦連発弾で立正大淞南が成功するが、同30分にFW山本真司(3年)が同点ゴールを決める。そのまま80分が終了し、立正大淞南は初、旭川実は3戦連続となるPK戦は、3-0で立正大湘南が制し、ベスト8入りを決めた。

 県大会5試合で55得点、選手権緒戦の八千代戦でも7得点をあげ、超攻撃的なサッカーが持ち味の立正大淞南。対するは道大会3試合、選手権2試合で無失点記録を続ける堅守・旭川実。対照的なスタイルを持つ両チームだが、はたして試合は拮抗した展開となる。

 立正大淞南のスタメンは八千代戦と変わらず、フォーメーションはアンカーを置く4-4-2。旭川実はスタメンを1人入れ替えた。立ち上がり数分で、旭川実は選手たちの判断で変則的な4-3-3にフォーメーションを変更し、立正大淞南と同じくアンカーを配置。「こっち(立正大淞南)に合わせてくれた印象」(南健司監督)。司令塔のMF奈良創平(3年)を置いた。

 戦前の予想通り、立正大淞南が攻めて旭川実が守る展開になるも、「旭川実相手に思ったより攻められたが、シュートを撃たされていた」(南監督)立正大淞南は、前半の7本のシュートのうち、6本は中盤の選手が「撃たされていたシュート」だった。

 旭川実も守るだけでなく、奈良が長短織り交ぜたパスを操り、3トップの山本、FW寺林研人(3年)、MF橋本恵太(2年)が自在にポジションを入れ替えてカウンターをしかける。前半アディショナルタイムには、CKのこぼれ球にDF石井源(3年)が反応するも、シュートはクロスバーを大きく越えてしまう。

 後半に入っても攻の立正大淞南、守の旭川実という構図は変わらない。後半4分にはMF隅田竜太(3年)の左サイドからのクロスをMF仲駿幸(3年)がヘディングで落とし、坂口がシュートを放つが枠を捉えることができない。

 しかし、迎えた後半18分、立正大淞南がついに旭川実のゴールをこじ開ける。FW田路大樹(3年)がDFラインの背後に出したスルーパスに反応した坂口がゴール右隅に流し込む。ツートップのコンビネーションによる中央突破で、旭川実から今大会初得点を奪った。

 久しぶりの失点を喫した旭川実も、1点を追って反撃。後半30分、左サイドからMF田中伸明(3年)が上げたクロスはゴール前へ。立正大淞南DFの頭上を越えたボールを山本が胸トラップから強烈なシュートを放つと、ボールは豪快にネットを揺らし、旭川実が試合を振り出しに戻す。旭川実にとっては、3試合目にして今大会初ゴールとなった。

 ラスト10分で追いつかれた立正大淞南は勝ち越し点を狙うが、焦りからかパスが微妙にズレてしまい、ミスが続いてなかなk良いカタチがつくれない。それでも終了間際に田路が決定機を迎えるが、惜しくもゴールならず、試合はPK戦に突入する。

 先攻の立正大淞南が3人連続で成功したのに対し、旭川実はGK添谷舞樹(3年)にことごとく防がれて3人連続で失敗。PK3-0で立正大淞南が前々回に引き続き、8強入りをはたした。1回戦から3回戦まで、すべての試合でPK戦を戦った旭川実だが、3度目のPK戦を制することができず16強で姿を消した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)

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