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雨中の熱戦、川崎Fは大久保2発で追いつきC大阪とドロー

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[5.11 J1第11節 川崎F2-2C大阪 等々力]

 J1第11節は11日、各地で9試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレセレッソ大阪が対戦し、2-2で引き分けた。C大阪は前半8分にMF枝村匠馬、同31分にMFシンプリシオがそれぞれ今季初ゴールを決め、2-0とリードを奪ったが、川崎Fも後半28分にFW大久保嘉人のPKで1点を返すと、同38分に大久保がこの日2得点目となる同点弾。2点ビハインドを追いつき、勝ち点1を分け合った。

 2連勝中の川崎Fは前節・清水戦(2-1)から先発一人を変更。DF伊藤宏樹に代わって故障明けのDF登里享平が左SBに入り、4試合ぶりの先発復帰となった。
 C大阪は前節・浦和戦(2-2)と同じ先発メンバー。浦和戦で今季初ゴールを決めたFW杉本健勇と今季6得点のFW柿谷曜一朗が2トップを組んだ。
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 攻撃的な両チームの対戦は立ち上がりから激しく攻め合った。前半4分、MF山口螢の落としから柿谷が右足ミドルを狙ったC大阪。同8分には早くも先制に成功した。サイドチェンジを受けたDF酒本憲幸が右サイドからアーリークロス。ニアに走り込んだ杉本が右足を振ると、これはミートし切れなかったが、杉本の動きに惑わされたGK西部洋平がボールを前に弾き、枝村が左足で押し込んだ。

 1点ビハインドとなった川崎Fは攻勢を強める。しかし前半24分、MF中村憲剛の左CKに合わせたDF田中裕介のヘディングシュートは惜しくもゴール右へ。同30分、再び中村の右CKからセカンドボールをMF大島僚太が右足ミドルで狙ったが、GKキム・ジンヒョンの手をかすめたボールは左ポストを叩き、同点ゴールとはならなかった。

 すると前半31分、C大阪がラッキーな形で追加点を奪う。DF丸橋祐介がワンツーで左サイドを駆け上がり、ゴール前にグラウンダーのクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだシンプリシオがトラップしようとした左足に当たり、そのままゴール右隅へ吸い込まれた。2-0とリードを広げ、前半を折り返した。

 2点を追う川崎Fは後半16分、FW矢島卓郎に代えてFWレナトを投入。レナトは左サイドハーフに入り、大島が右サイドに回り、小林がFWにポジションを上げてFW大久保嘉人と2トップを組んだ。ボールポゼッションを高め、反撃に出る川崎F。すると後半27分、中村からパスを受けたレナトが左サイドからドリブルでPA内に仕掛ける。酒本をかわしたところで後方からシンプリシオに足を引っかけられ、PKを獲得。これを大久保が落ち着いてゴール中央に決め、1点を返した。

 C大阪は直後の後半29分、杉本に代えてFW南野拓実を投入。同34分には枝村に代わり、古巣戦となるMF楠神順平がピッチに入った。前がかりになる川崎Fに対し、カウンターから試合を決定づける3点目を狙うC大阪。後半36分、シンプリシオのロングパスを受けた山口がヒールで流し、南野が左足を振り抜いたが、枠を捉え切れない。川崎Fは同38分、登里に代えてDF福森晃斗を投入し、2枚目のカードを切った。

 その直後だった。川崎Fはレナトが左サイドをドリブルで運び、前線に縦パスを送ると、PA内で小林がDF2人を引き付けてつぶれ役となり、ボールは大久保の足元へ。これを左足で冷静に流し込み、ついに2-2の同点に追いついた。勢い付く川崎Fは逆転へ猛攻を仕掛けたが、3点目を奪うことはできず。終盤まで攻守が目まぐるしく変わる雨中の熱戦は、そのまま2-2の引き分けに終わった。

(取材・文 西山紘平)

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