beacon

3試合9失点…GK川島「ゾーンに入ったところの守備を極める」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.22 コンフェデレーションズ杯A組 日本1-2メキシコ ベロオリゾンテ]

 ブラジル戦で3失点、イタリア戦で4失点。無失点でメキシコを抑えて有終の美を飾りたかったが、またしても2失点。「自分がDFリーダーだと思っている」と自負するGK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)にとって、コンフェデレーションズ杯は課題の残る大会となった。

 ただ、見せ場がなかったわけではない。後半41分にFW岡崎慎司が1点を返し、1-2と1点差に詰め寄ってから5分後。日本はDF内田篤人がFWハビエル・エルナンデスを倒して、メキシコにPKを与えてしまった。ここでビッグセーブを見せたのが川島だった。

「イタリア戦で相手(バロテッリ)に見られていて、自分でも早く動きすぎてしまった。今回は最後のところまで我慢していようと思った」

 十分なスピードで蹴り込まれたエルナンデスのグラウンダーのキックを右手で弾き、難を逃れた。岡崎のゴールで日本に傾きかけた流れを手放すまいという執念のセービングだった。「あれを決められていたら完全に追いつけないという気持ちになったと思う。その後、同点ゴールが入れば完璧だったけど」と言う。

 とはいえ当然ながら反省は多い。「(守備の)ゾーンに入ってきたところで、自分たちから仕掛けて取るというのも心がけていきたい。アジア相手には寄せることができていても、世界相手にどれだけボールにプレッシャーに行けるか。小さい寄せや詰めのところが大事」と力説する。

 世界を相手に戦った3試合で、川島の頭の中はスッキリと整理された。残り1年は、その小さなところを突き詰めていく作業の連続。チーム全体の守備意識を高めていくことにも、川島は意欲を持っている。

(取材・文 矢内由美子)

▼関連リンク
コンフェデレーションズ杯2013特集

TOP