beacon

本田をヒントに左足でゴールの浦和MF原口「一発やってやろうと思っていた」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[7.10 J1第15節 浦和2-2F東京 埼玉]

 浦和レッズは10日に行われたFC東京戦に引き分け、公式戦10試合無敗となった。残り10分まで0-2と劣勢だった試合を大きく変えたのが、MF原口元気だった。まずは後半36分、FW興梠慎三に縦パスを入れて、同点ゴールを演出。その5分後には、ドリブル突破から冷静かつ切れ味の鋭い切り返しでMF高橋秀人をかわし、左足で強烈なシュートをゴールに突き刺した。

 興梠へのアシストについては「あれは(興梠)慎三くんがうまかった」と話す原口だが、自身の得点については「一発やってやろうと思っていた。イメージ通り」と胸を張り、日本代表MF本田圭佑のプレーが参考になっていたことを明かした。

「カットインしてからの右足シュートは結構、警戒されていることが分かっていました。日本代表でも、本田さんが左足で打ちに行ったら、相手が食いついていた。ああいう風に、(利き足のシュートフェイントで)DFを外せたら大きいなと感じていました。切り返しは思い通りでしたね。相手が飛び込んでくる勢いを、うまく使うことができました」

 この試合、序盤の浦和は低い位置でのパスミスが目立ち、思い通りの試合運びはできなかった。そんな中で前半から得意のドリブルから、個の力で劣勢を打開しようとしていたのが原口だ。好調を維持するアタッカーは、利き足ではない左足でゴールを決めたことが、今後にも生きて来ると確信する。

「ああいうのが打てたのは良かった。今後は相手も左を警戒して、右足がより生きてくると思う」

 ピッチ内で自信を深める一方、試合終了直後には勝てなかったことへの悔しさも滲ませていた。東アジア選手権での日本代表入りを期待する周囲の声にも「まだまだ言わないでください。クラブを勝たせるようになってからです」と、慎重な姿勢を崩さない。Jリーグ再中断まで残り2節。まずはそこで結果を出すことが、次のステップにつながっていくことを、原口は強く自覚している。

(取材・文 河合拓)

TOP