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[Fリーグ]久光よ、もう一度小田原アリーナで必ず会おう!!

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 目が合った瞬間、言葉に詰まった。そんなこちらの様子を察して、湘南ベルマーレのFP久光重貴はいつもの明るい声で話しかけてくれた。

「本当にごめんなさい。仕事を増やしちゃって」

 その後、二言三言、言葉を交わしたけれど、その内容はほとんど頭に残っていない。『なんでこんな良い人に、神様はこんな仕打ちばかりをするんだ』。頭の中でそう叫んでいた。

 骨のガンである骨髄炎から久光が復帰したのは、ほんの1年前だ。そのときに『おかえり番長!!』という記事を書いたばかりなのに、久光は再び病に侵されてしまった。今月9日、湘南は久光が右上葉肺腺ガンを患ったことを、クラブの公式HPで発表した。6月15日の開幕戦のスタンドで彼を見かけ、「どうしたの? ケガ?」と聞いたときに「うーん、ちょっと」と答えにくそうにしていた彼の姿が脳裏をかすめた。

 15日に行われた湘南対バルドラール浦安の試合会場に現れた久光は、試合前、サポーターに病魔との戦いに挑むことを報告した。「小田原アリーナで、また一人でも多くの笑顔に合えるように努力します。なので、それまで待っていてください。そして、みなさんでFリーグを盛り上げてください。自分も一生懸命頑張ります。選手にも頑張ってもらいます。なので、サポーターのみなさんも、選手を後押ししてください」。自分のことよりも、リーグやチームを気にしているところが、いかにも彼らしかった。

「必ず戻って来るので、そのときは笑って会いましょう!!」

 最後に、そう力強く宣言した久光は、チームメイト、監督とハイタッチを交わした。すでに抗ガン剤治療を何度も行っているとは到底信じられない、とてもとても力強い誓いだった。

 この日、たまたま僕はカメラを持ち合わせていた。フットサル専門誌時代は、カメラマンもやっていたが、当時のように良い機材を使っているわけではなく、腕も錆びついている。加えて会場は照明が暗く、素人が良い写真を撮れるような環境じゃない。チームウェアを着た久光がユニフォーム姿のチームメイトたちと一緒に撮った集合写真も、ご覧のように、ヒドイ有り様だ。

 だから、本当に申し訳ないが、もう一度、小田原アリーナで集合写真を撮り直すチャンスを与えてほしい。ユニフォームを着て、試合出場メンバーに入った姿を。そのときには良いカメラを用意するか、腕を上げるかして、もう少しまともな写真が撮れるように努力をするから。そのときには、今日言えなかった「仕事をくれて、ありがとう!!」を心の底から言わせてください。

(取材・文 河合拓)

 湘南ベルマーレフットサルクラブは、17日のJリーグ湘南ベルマーレのホームゲーム会場で、久光重貴選手の募金活動を実施します。場所はShonan BMWスタジアム平塚のメインスタンド/7・HIDEゲートを予定しています。みなさまの温かいご支援を、よろしくお願いいたします。

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