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[Fリーグ]代表戦で自信を付けた湘南FP内村「自分のプレーをすれば大丈夫」

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[7.15 Fリーグ第6節 湘南3-7浦安 小田原A]

 そのプレーは、自信に溢れていた。日本代表として、アジア・インドアゲームズに参加し、3得点を記録。日本代表にとって過去最高の記録となる準優勝に大きく貢献してきた湘南ベルマーレのFP内村俊太は、チームが劣勢を強いられる難しい展開でも、伸びやかなドリブルから好機をつくり出した。2点ビハインドになった直後の前半2分には、FP中村猛のゴールをアシストもしている。

「今日は試合の入りが良くなくて、いつもの湘南っぽくなかったですよね。相手との距離も、いつもほど詰めることができていませんでしたし、チームとしてやろうとすることができていなかったと思います」

 日本代表に選ばれたことで、周囲の見る目は変わり、寄せられる期待も大きくなった。だが、そのプレッシャーを内村は良い形で消化できているのかもしれない。「チームが浮き足立っていた中で、やっぱり流れを変えたいという気持ちはありました。ただ、1点を返したあとに、自分にもチャンスがあった。あそこを決めていれば2-2にできていたので、決めるところを決めないと痛いですよね。やっぱり」と、中心選手としての役割を自覚する。

 ただし、後半はゲームから消える時間も長かった。「パスがつながらなくなって、なかなかボールを受けられなかった。もっと欲しかったんですけどね…」と、悔しがる。やはり苦しい局面になると、湘南はボラにボールを集めた。前節の町田戦でも0-2からハットトリックを決めて逆転勝利に導いたブラジル人ほどのインパクトや信頼感を、まだ内村はチームメイトから勝ちえていない。これからもっともっとゲームの中で結果を出し、チームメイトからも頼られる存在にならないといけない。

 この試合でも、課題は見えた。パワープレーの場面で、FPボラからファーポスト際に良いボールが送られたが、内村が詰めていなかったためにボールを受けられなかった。「あれは、ダメでしたね。あれはオレでした。あそこにいたら決められていたのに、サボってしまいました。集中力の欠如というか、ファー詰めっていう意識がチームとしても低いと思うので、パスが来ると信じていかに走れるかですね」。公式戦のこういう場面で、結果を残していくことでしか、チームメイトからの信頼は得られないだろう。

「湘南は良い流れでシーズンに入れたので、この流れを切らさないように、一試合、一試合、大事に戦っていきたいと思います。日本代表選手として見られるプレッシャーは今日も感じましたが、あまり気にせずに、自分のプレーをすれば大丈夫だと思うので、気負わずにこれかれもやっていきたいです」

(取材・文 河合拓)

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