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香川はPK失敗も凱旋試合で1ゴール!! マンUはC大阪と引き分け日本ツアー1分1敗

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[7.26 親善試合 セレッソ大阪2-2マンチェスター・U 長居]

 ヤンマー・プレミア杯が26日に行われ、セレッソ大阪とマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。MF香川真司はスタメンに名を連ね、2010年の5月15日の神戸戦以来、今回は敵としてC大阪の選手たちと同じピッチに立った。後半9分にPKを失敗した香川だったが、その直後には左足で同点ゴールを記録。後半13分までプレーした。試合は、香川の後継者であるMF南野拓実が1得点1アシストの活躍を見せたが、ユナイテッドも後半ロスタイムにゴールを決めて、2-2のドローに終わっている。

 C大阪は4-2-3-1の布陣。MF山口螢とMF扇原貴宏が日本代表に招集されたボランチは、MFシンプリシオと横山知伸が入り、3シャドーは右からFWエジノ、MF南野拓実、左に楠神順平と並び、1トップにFW杉本健勇が入っている。対するユナイテッドは4-4-2の布陣で、注目の香川は左SHに入った。ボランチにMFライアン・ギグスとDF登録のフィル・ジョーンズが並んでいる。

 開始1分、いきなりユナイテッドにビッグチャンスが訪れる。C大阪の最終ラインにミスが生じ、こぼれ球がFWロビン・ファン・ペルシーの下へ。GKキム・ジンヒョンと1対1になったが、ここは韓国代表GKが好セーブを見せた。同6分には中盤でボールを受けて、前線へ走り込むファン・ペルシーにスルーパスを送ったが、DFと並走したファン・ペルシーは減速させられ、ボールはGKにキャッチされた。

 C大阪も9分にMF南野拓実がPA外から思い切りよくミドルシュートを放ったが、GKアンデルシ・リンデゴーアの正面を突き、得点はできなかった。同12分には香川が見せ場をつくる。左にウェルベックが回り、流れの中でトップ下に入った香川が中央でドリブルし、ファン・ペルシーへスルーパス。GKと1対1になったファン・ペルシーはループシュートでゴールを狙ったが、ボールはGKキム・ジンヒョンの顔に当たった。

 香川の後継者もスタンドを沸かせた。20分、中盤でボールを持った南野はマークを外して前線にボールを運ぶと、左サイドをパス交換で突破。南野からパスを受けたMF楠神順平が鋭いシュートをゴール左隅に放ったが、GKリンデゴーアがCKに逃げる。このCKからもMF横山知伸がヘディングシュートを放ったが、ここもGKリンデゴーアにキャッチされた。

 この時間帯、中央でゲームをつくった香川は、同23分にもボールをキープし、攻め上がったDFラファエル・ダ・シウバにパス。ゴール前に入れたクロスをフィル・ジョーンズがヘッドで捉えたが、クロスバーを越えて行った。直後に給水タイムを挟むと、シーズン中のC大阪が攻勢となる。26分にはFW杉本健勇に決定的なチャンスが来るが、シュートを浮かせてしまう。その1分後には右SB酒本憲幸のクロスを、ファーサイドで南野がヘッドで折り返し、ゴール前でフリーになったエジノが合わせたが、無情にもシュートはGKリンデゴーアの正面でキャッチされる。

 前半34分には、C大阪が先制点を挙げる。一度は攻撃が相手に抑えられたが、南野がDFクリス・スモーリングからボールを奪い返す。これを杉本につなぐと、杉本は南野をおとりに左足シュート。これがGKリンデゴーアの逆を突き、ゴールに決まった。

 押し込まれていたユナイテッドも、前半40分、PA外でボールを受けたウェルベックが強烈なシュートを放つ。これは左ポストを叩くと、PA内右にいたファン・ペルシーの前にこぼれる。昨季のプレミア得点王は、中央に優しいパスを出す。どフリーの香川がそこにいたが、ボールが浮いたこともありシュートを大きくふかして、絶好のお膳立てを生かせなかった。このタイミングで追いつけなかったユナイテッドだが、C大阪に圧力をかけていく。PA内に侵入したギグスの右足シュート、ウェルベックのシュートでゴールに襲いかかったが、前半は1点ビハインドで折り返した。

 後半、ユナイテッドはジョーンズを下げて、MFアンデルソンを起用する。後半7分には右サイドからヤングがPA内にドリブルで侵入する。ここでC大阪のファウルを誘い、PKを獲得した。このPKのキッカーを香川が務めたが、シュートはGKキム・ジンヒョンが横っ飛びでセーブ。しかし、その直後だった。PA内でギグスからのパスを受けた香川は鋭く反転して、左足を振り抜く。ボールはGKキム・ジンヒョンの股下を抜けてゴールに決まった。

 3度目のチャンスをゴールに結びつけた香川は、後半13分にMFウィルフレッド・ザハとの交代でベンチへ下がった。ユナイテッドはザハの入った右サイドが活性された。同17分にはファン・ペルシーからパスを受けたザハがDFをかわしてシュート。しかし、シュートは左へと逸れて行った。

 後半19分にC大阪は、ピッチの左寄りPA外でボールを持った南野が、中にカットインして右足を振り抜く。強烈なシュートは、GKリンデゴーアを越えてユナイテッドゴールに突き刺さった。勢いづくC大阪は、同23分にも左サイドから丸橋が仕掛けて右足でシュート。これがDFに当たってゴールに飛んだが、GKリンデゴーアが辛くも枠外へ弾いている。ユナイテッドは24分にファン・ペルシーを下げて、MFアドナン・ヤヌザイを投入。ウェルベックを1トップに置く布陣のテストに入った。

 残り時間が15分を切ると、C大阪は鳥栖へのレンタル移籍が発表されたFW播戸竜二を起用する。播戸は同14分、杉本からの縦パスを受けると果敢に仕掛けて、左足でシュートを打ったが、ここはDFにブロックされた。ユナイテッドも同41分にアンデルソンの縦パスをPA内で受けたMFジェシー・リンガードが反転してシュートに持ち込んだが、ボールはわずかに左へと外れて行った。

 このまま試合終了かと思われた後半ロスタイム。ユナイテッドは、左サイドを攻略し、最後はザハが同点ゴールを記録。これで2-2となり、試合は引き分けに終わっている。

(取材・文 河合拓)

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