beacon

逆転V狙う2位・広島ユースがC大阪U-18に逆転勝ち!:プレミアリーグWEST

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.15 高円宮杯プレミアリーグWEST第13節 C大阪U-18 1-3広島ユース 大阪舞洲]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2013プレミアリーグWEST第13節が15日に行われ、2位のサンフレッチェ広島ユース(広島)が3-1で3位のセレッソ大阪U-18(大阪)を下し、後半戦初白星を奪った。広島は前節、首位の座を明け渡したヴィッセル神戸U-18(兵庫)との勝ち点2差をキープし、3連覇に向けて再び勢いをつけた。

 試合の入りこそ悪くなかった広島だったが、「ピッチがだいぶ悪かったので、練習でやっているいつも通りのサッカーが出来なかった。前半は攻撃の面で水溜りがあって、難しかった」とU-18日本代表MF川辺駿が振り返ったように、台風18号接近に伴う大雨でぬかるんだピッチに苦戦。中盤から相手の背後にロングボールを入れて、U-18日本代表FW越智大和の飛び出しからチャンスを窺ったが、シュートまで持ち込めない。

 次第にペースはC大阪へと傾き、19分に左サイドでボールを持ったMF丸岡悟に中央に侵入される。ゴール前で打たれたシュートを一度はDFが防いだが、こぼれ球をMF阪本将基に拾われると、素早くゴール前に入ったパスをU-17日本代表候補FW岸本武流に決められ、先制点を許してしまう。

「効果的な攻めが出来なくなって相手に主導権が奪われた。後手、後手になっていたし、向こうの方がボールに対する出だしが速かった。前半1失点で済んで良かった」と望月一頼監督が振り返ったように、広島はリードされた後もセカンドボールの反応と、球際の強さで上回るC大阪に押された。30分には右サイドを突かれ、U-18日本代表候補FW大津耀誠に決定的なシュートを打たれたが、GK中村慧の好セーブに救われ、前半を終えた。

 逆転を狙う広島は後半に入り、「この天候なんで、自分たちの並びでは繋ぐ事が難しい。前を厚くして、セカンドボールが拾えるような並びにした」(望月監督)と3-4-2-1から、3-3-2-2へと布陣を変更。ボランチだったMF{野口翼をトップ下に上げて、トップ下の諸岡佑輔を2トップに組み込んだ。ロングボールをより徹底し、相手DFの跳ね返しを高い位置で拾って攻め込む狙いと共に、ポゼッションの基点となる相手DFからの繋ぎを高い位置からケアをし、守備での負担も軽減させる。攻守ともにハマった改善策によって、「後半の初めに押されてしまってズルズルと行ってしまった」(MF丸岡満)とC大阪の勢いを削ぐことに成功した。

 そして、後半12分に、ハーフウェーライン中央付近で奪ったFKをゴール前に蹴りこみ、競り合ったこぼれ球を諸岡が決めて同点に追いついた。交代のカードを積極的に切って、再リードを狙ったC大阪の攻撃をしっかりと防ぐと、35分には中央の諸岡のパスをPA左で受けたMF中野匠が決めて逆転に成功。38分にも右サイドからMF横山航河がダメ押しとなる3点目を決めて試合を決めた。

 約1か月間の中断を挟んだ後半戦開幕後は3戦勝ち星無し。これまでずっと守っていた首位の座を神戸に明け渡した。望月監督は「内容が良くなかった」としつつも、「少しずつトレーニングの質が上がっていって、今週はいいトレーニングが出来ていた。今日、自分たちのやりたいサッカーじゃなくても、勝てたのが成長の証だと思う。先制されても下を向かなかったし、メンタル的な部分も自信を持っていい」と選手たちを評価した。川辺は「残りの試合はまだある。めっちゃ離されているわけではないので、しっかり僕らが勝ち続けたい」と意気込む。元いる場所、自分たちの定位置を取り戻すための反撃が始まった。

(取材・文 森田将義)
▼関連リンク
2013プレミアリーグWEST

TOP