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城西国際大の千葉1部初挑戦は3位で終わる

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[11.3 千葉県大学サッカー1部秋期リーグ第7節 城西国際大4-0帝京平成大 城西国際大G]

 城西国際大は3日、延期となっていた第7節の帝京平成大戦をPRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)で行い、FW米澤康太(2年=都城工高)のハットトリックの活躍もあり、4-0で勝利した。今季のリーグ戦をすべて消化した城西国際大。初の千葉1部リーグへの挑戦は10勝4敗の3位で終えた。

 千葉県1部リーグはすでに明海大が優勝を決めている。しかし唯一、2試合が延期となった城西国際大はこの日ようやくラストゲームを迎えることになった。校舎では学園祭が開催され、にぎやかな雰囲気の中でゲームは始まった。

 この日の城西国際大のシステムは前節採用した4-3-3でスタートさせた。GKは平山優樹(2年=長崎日大高)。DFラインは右から梅野健太郎(1年=福岡U-18)、寺田大輝(2年=浜松開誠館高)、中原翔矢(1年=広島ユース)、津川暢彰(2年=札幌U-18)。中盤の3人は田中崚平(1年=広島皆実高)をアンカーにして加藤潤也(1年=米子北高)と初先発となった小栗和也(1年=北海道大谷室蘭高)を攻撃的MFで起用。3トップは井之元和之(2年=都城高)を頂点に、右に浜田幸織(1年=諫早商高)、左に米澤が入った。 

 総シュート数34-2が示す通り、ゲームを完全に支配したのは城西国際大だった。だが前半7分に米澤の得点で先制して以降は、なかなか思うように攻め込むことが出来ない。相手GK青田紘幸の好セーブに阻まれる場面もあったが、チャンスは迎えるものの、決定力を欠く展開が続いた。同29分にはCKのこぼれ球を寺田が頭で押し込み、ようやく1点を追加したが、思うようにいかない内容の前半となった。

 試合序盤に田中が負傷を訴えていたこともあり、後半からは2枚のカードを同時に切る。FW香川滉太(2年=瀬戸内高)とMF小嶋慶蔵(2年=長崎日大高)を投入。システムを4-4-2にして追加点を奪いに行った。

 しかし後半もチャンスのわりに思うように得点を重ねることは出来ない。23分には好機を逸し続けた後半開始投入の香川を下げて、リーグ戦初出場となるFW大久保俊(1年=広島観音高)を投入。すると35分、カウンターから梅野のクロスを米澤がヘディングシュート。一度は防がれるが、こぼれ球を押し込みようやく追加点を挙げると、同40分には大久保のシュートのこぼれ球を再び米澤が押し込みハットトリックを達成。後期7試合中6試合で得点すエース級の活躍で、ラストゲームを勝利に導いた。

 ただやはり内容には不満の残るゲームだった。確かにモチベーションを保つ上では難しさはあったかもしれない。しかしそんな甘さが出てしまったのが、今季の戦いぶりでもあった。事実、今季はここぞのゲームでの勝負弱さも露呈してしまった。「来年に向けては勝負へのこだわりも大事になってきます。優勝できるようなチームを作っていきたいと思います」。小山哲司監督も勝負へのこだわりを強く説いた。

 今季目標としていた千葉県1部優勝、関東2部昇格という目標は達成することは出来なかった。しかし選手たちはチームとして着実に階段を上っていると実感している。最終戦で初先発を果たした1年生MFの小栗は「来年は中心選手として戦えるようにしたい」とキッパリ。2年生の小嶋も「来年こそは優勝して関東リーグに上がりたい」と力を込める。

 もう悔しい思いはしたくはない。来季こそ絶対に関東2部へ昇格する。

(取材・文 児玉幸洋)

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