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開幕戦ゴールの三田、「僕は若くない」

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[3.1 J1第1節 柏1-1F東京 柏]

 一度はクリアされたと思ったボールが、再びFC東京のMF三田啓貴の下に転がってきた。今季から背番号8を背負う23歳の若武者は落ち着いて右足で流し込み、2014シーズンのチーム初得点となる貴重な先制点を挙げた。

 後半開始直後の1分に先制の場面は訪れた。左サイドからDF太田宏介がクロスを送ると、ゴール前のFWエドゥーが胸で落とし、そこに三田が走り込んだ。GK菅野孝憲の動きを見切って、ループ気味に狙ったシュートは一度DFにクリアされるが、菅野に当たったボールが再び三田の前に現れ、それを落ち着いて決めてゴールネットを揺らした。

「ゴールは一発で決めようと思っていたし、芝が濡れていたからボールが伸びるかなと思いましたが、なかなか伸びなくて。でもDFとGKに当たって、ボールが僕の下に帰ってきました。マジでラッキーでした」と自身の今季初ゴールを喜んだが、何より開幕戦でのゴールは自信につながると続けて語った。

「どんな形であれ、1点取れたことは自信につながります。ヨネ(MF米本拓司)がケガをして僕にチャンスが回ってきましたが、ここで絶対にポジションを奪わないといけないと思っています。このまま結果を残していけば、ポジションも自分のものになってくると思う」

 昨季はルーキーながらも18試合出場2得点の結果を残した。さらなる飛躍を誓う2年目を迎えた若手だが、自分では若手の意識を持っていないようだ。「年齢が年齢なんで、ここで結果を残さないといけません。今年24歳になります。世間的には若いかもしれませんが、サッカー選手にとっては若いとは言えないと思います。同年代の大迫勇也選手や齋藤学選手、山口蛍選手は代表に入っているので、自分ももっと上を目指さないといけないと思っています」。

 開幕戦でいきなり結果を残した男は、チームでの活躍だけでなく、さらなる上を見据えて、進化を遂げていく。

(取材・文 折戸岳彦)

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