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先制アシストのF東京MF米本「攻めの部分で結果を出さないとダメ」

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[3.18 ナビスコ杯第1節 F東京3-1鹿島 味スタ]

 先制点を挙げたFC東京のMF河野広貴は、感謝を惜しまなかった。「ヨネ(米本)が良いボールを上げてくれたので、決めるだけでした」。前半8分の先制点のシーン、GK塩田仁史のロングボールをDFがヘディングすると、そのこぼれ球を拾ったMF米本拓司が前線に絶妙な浮き球のパスを送った。それを河野が胸でトラップして、右足でゴールに流し込んだ。

 前半45分にも、米本は中盤でタメをつくって、相手守備の注意を引き付けておき、DF松田陸がオーバーラップする時間とスペースをつくり出した。松田のクロスはDFにブロックされたが、米本は相手の虚をつく縦パスを通し、チャンスを演出していた。

 ピッチ上で余裕を持ってボールをさばいているように見えた米本だが、「自分自身では、そんなに余裕がある感じではなかったですよ」と苦笑する。それでも、先制点のアシストについては手応えを感じているようだ。

「あれは、最初に河野くんに『裏に走れ』って言っていたのと、練習中から何本も良い形で抜け出していたから、『見て(パスを)出していく』って言っていたので、その1本目がゴールに繋がって良かった。河野くん自身、神戸戦にちょっと出て、決定的な場面を外していて『次は決めるから』って言っていたので、ああいうボールを出せて良かったと思います」

 今シーズンの開幕前に、米本は右肩を負傷した。その影響もあり、リーグ戦では途中出場が続いていたが、この試合では大きなアピールができた。アンカーではなく、一つ前のポジションでプレーすることで、新たなテーマを自身に課している。

「去年より、今はポジションがちょっと高い位置なので。攻めの部分で結果を出さないとダメだと自分で思っています。それでも、守備があっての僕だと思うので、守備プラスアルファ、攻撃で何を残せるかっていうのが、自分に求められていることだと思う。そこは踏み違えないように、しっかりやっていきたい」

 コンディションについては「まだまだ。もっともっと上げて行ければ、チームに貢献できると思うので、しっかり上げていきたい」と言う米本は、「監督もまた悩むと思うから、(リーグ戦までの)この3日間、誰が出てもいいようにしっかり準備をしていきたいと思います」と、気を引き締めた。

(取材・文 河合拓)
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