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3連勝から一気に暗転…名古屋DFラインに故障者続出

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[3.28 J1第5節 川崎F1-0名古屋 等々力]

 この日、名古屋グランパスは本来CBの牟田雄佑を「高校1年生以来」という右SBで起用せざるを得ない状況にあった。

 不慣れなポジション、さらには対峙するのが、J屈指のスピードを誇るレナトや小林悠とあっては苦しむのも訳はなかった。だが守備に関しては持ち前のカバーリング能力でカバー。攻撃面では課題が浮き彫りになる結果となったが、本人は「自分自身手ごたえを掴めた部分もあった」とまずますの手ごたえを掴んでいた。

 だが後半途中、アクシデントが牟田を襲った。全速力で味方ゴール前に走り込んだところ、相手選手に挟まれる形で転倒。トレーナーからは×マークが出され、そのままピッチを後にした。

 プレスルームには松葉づえを突きながら現れた牟田。状態については「まだ分からない」と話すにとどめたが、離脱は避けられない状況になった。

 しかし故障者が出たことももちろん誤算だが、層の薄いDFラインにさらなる追い討ちがかかることがある。J初となる特別指定選手の身ながら開幕戦スタメンの座を勝ち取り、以後、すべての試合でフル出場を続けるDF大武峻が、この試合をもって一旦福岡大に帰ることになる。これは以前から決まっていたことだが、今後の起用については大学側との改めての話し合いで決まる。

 目を覆いたくなるような非常事態。西野監督も「最終ラインは闘莉王以外、苦しい。SBは来週以降、厳しくなると思う。SBの田鍋(陵太)が離脱していますし…」と頭を抱える。「今、コメントしている状況じゃないですね」と自虐したが、笑うに笑えない状況になった。3連勝と好調だったはずの名古屋に一気に暗雲が垂れ込めた。

(取材・文 児玉幸洋)

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