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[MOM294]早稲田大MF近藤貴司(4年)_”ワセダのスピードスター”が開幕戦2発

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.5 関東大学リーグ1部第1節 早稲田大2-0東京国際大 味フィ西]

「あれしかなかったです。咄嗟に」。前半43分、早稲田大はオーバーラップした右SB新井純平の右クロスをMF近藤貴司(4年=三菱養和SCユース)がダイビングヘッドでゴールへ沈める。一瞬の加速からのシュートや背後への飛び出しからゴールを陥れる“ワセダのスピードスター”近藤貴にとってはやや珍しい印象の泥臭い形でのゴール。「(武器という感覚は)自分もないです」と苦笑したダイビングヘッドだったが、ゴールにこだわるMFの渾身の一撃が早大に先制点をもたらした。

 試合開始3分にFW宮本拓弥のポストプレーから決定的な左足シュートを放つなど、立ち上がりから得点の匂いを漂わせていた。「攻撃参加してくれて、自分も助かる面があります」という2年生DF新井との連係で右サイドを破るなどチャンスメーク。ボールを上手くDFから遠ざけながらスペースへ身体を潜り込ませるドリブルとスペースへの飛び出しなど攻撃の中心としてチームを引っ張った。ただサイドをいい形で攻略しても、4バックの守備意識が非常に高い東京国際大の前にクロスは跳ね返され、折り返しもカットされてしまう。主導権こそ握っているものの、どこか攻めあぐねていた感のあった展開の中、上手く中央のスペースに入り込んで貴重な一撃。1-0の後半はなかなかボールに触ることができずに存在感が消えかけていたものの、カットインからの左足シュートなどでゴールを狙い続けると、試合終了間際にMF堀田稜が獲得したPKを右足でゴールへ沈め、2得点で開幕戦白星を引き寄せた。

 高校時代、三菱養和SCユースの全日本ユース選手権4強などに貢献した近藤貴の下には、Jクラブから獲得の打診があったという。ただ、「(当時は)あんまり自信がなくて、大学に進学することも決まっていたので、養和の(生方)監督とも話し合って4年後でも遅くないと決めた。やれるかなとも思っていたんですけど、まだまだフィジカル的にも劣っているのかなと思っていましたし、最後のゴールを決める部分でもまだまだ質を高めないといけないと感じていた」と早大進学を決定。下級生時から出場機会を獲得し、2年時には大学選手権優勝も経験した。

 ただ本人が納得するほどの成績は残せていない。「選抜には選ばれていますけれど、もっと突き抜けた存在にならなければいけない。専修の仲川とか筑波の車屋くらいのレベルにならないとプロへ行っても活躍できないと思う。(仲川は)試合では消えている時間とか多いですけど、結局最後決めるのはアイツなのでそこは凄いと思います。自分にとっては今年1年が勝負かなと思います。スピードだったり、裏への抜け出しは上のステージでも通用すると思っていますし、1番足りないのは最後の精度。ゴールを決めるっていう力はまだ足りないと思っている。そこの部分をどれだけ高めてプロの世界に行けるか」と意気込んでいる。高校時代のチームメートである大分MF田中輝希や名古屋MF田鍋陵太がJの舞台で出場機会を伸ばしている姿も刺激に迎えている4年目のシーズン。「養和の選手が活躍しているのは刺激になりますし、逆に自分もやれるんじゃないかと自信になる。自分が決めていければチームを勝利に導ける。(同時に)自分は結果を出してスカウトの人の目に留まるだけの活躍をしなければいけない」と誓う俊足MFが早大18年ぶりのリーグ制覇と自身のプロ入りの両方を掴む。
 
(取材・文 吉田太郎)
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