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リーグ戦無得点の続くC大阪FW柿谷「本当に責任を感じています」

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[4.19 J1第8節 F東京2-0C大阪 味スタ]

 この日も、ゴールは遠かった。セレッソ大阪のFW柿谷曜一朗は19日のFC東京戦に先発フル出場したが、得点はできなかった。開幕から8試合無得点となり、チームもリーグ戦4試合未勝利、直近の公式戦は6試合未勝利だ。

 なぜ勝てないのか。そう問われた柿谷は「わかっていたら、6回も勝てないこともないと思うので」と苦笑し、「こういうときもあると思いますし、気にしていても、この6試合は帰ってこないので、次に向けて準備をするだけだと思っています」と続けた。

 懸命に切り替えようとする柿谷だが、大きな責任を感じている。これまで、あまり自らの気持ちを言葉にしなかった柿谷だが、「得点しないといけない人が、これだけ点を取れないと、チームは勝てないと思う。先制点を取ってあげられたらチームが落ち着くと思う」と言い、「わかっているけど、言うだけでなく、行動しようと思っています。ここ(ミックスゾーン)で『(ゴール)しようと思っている』とか、『(ゴール)しようと思ったけど、できなくて残念』とか、言う必要もないと思う。ピッチの中でもう一回信頼してもらえるように、ピッチの中で、全力で臨むだけだと思います」と、プレーに集中したいと訴えた。

 個人としても、チームとしても、何よりも欲しているのは、結果だ。

「自分がしっかり先制点を取って、チームを盛り上げる役割をはっきりできれば、良い方向に向かうと思う。本当に責任を感じていますし、チームにも迷惑をかけていることは自分が一番分かっているので。(前で受ける回数が少ない?) それでも、限られたチャンスはあるので。そういうところで決めるのはやらないといけないこと。自分たちのやっていることを信じてやるだけだと思う」

 結果が出ないとき、修正するには2つの方法がある。やってきたことを続けるべきか。それとも、違うことをやるべきか。柿谷は、前者が肝要だと考えているようだ。「勝たれへんから、いろいろ言われると思いますけど、チームとして、そんな大きな逆境とかではない。こういうのを気にせずに、乗り越えられるチームにならないといけない」と言い、「選手は思いっきりやっているし、どんだけ一生懸命やって、どんだけ思いっきりやっても、結果が出ないときはある。やっていることに疑問を持ったりする選手が出ないように、チーム内でまとまることが一番大事だと思うし、次頑張ります次頑張りますで、ずっとダラダラいくのも、絶対にアカンと思う」と危機感を口にした。

 悪い流れを変えるチャンスは、目の前にあると信じている。C大阪は23日に、アウェーでACLの山東魯能戦に臨む。勝てば決勝トーナメント進出ができる大一番だ。この試合について柿谷は「次は自分たちが、一番波に乗れる試合じゃないかと僕は思っている」と力を込める。「中国まで、遠いところまで行って、しっかり結果を残して決勝トーナメントに進むことができれば、すごく良い方向に進めると思う。今日のことは反省していても仕方がないと思うから、次の試合に準備するだけかなと思います」。苦しい時期を過ごすC大阪は、今シーズンのターニングポイントを迎えている。

(取材・文 河合拓)

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