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日本代表がイトゥで練習再開 コートジボワール戦1トップ先発の大迫も次戦に備える

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 W杯グループリーグ初戦のコートジボワール戦(1-2)から一夜明けた15日(日本時間16日)、日本代表は試合会場のレシフェからチャーター機でベースキャンプ地のイトゥに戻り、同日午後にリカバリートレーニングを行った。

 練習の冒頭でアルベルト・ザッケローニ監督は約5分間、選手を集めて青空ミーティング。その後は全員でバランスボールやチューブを使ったリカバリーメニューをこなし、そこで報道公開時間が終了した。

 レシフェからイトゥまで約2100kmという長距離移動に加え、黒星スタートとなってしまったことで、選手たちは疲れが残っている様子。報道陣に公開された時間帯は声が出ることもなかった。ギリシャとの第2戦までにいかに切り替え、コンディションを上げていけるかが重要だ。

 コートジボワール戦で1トップに指名されたFW大迫勇也もやや疲れた様子で淡々とメニューをこなした。

 1トップはこの4年間でFW前田遼一、FWハーフナー・マイク、FW李忠成、FW豊田陽平らが使われ、あるいは試されてきたが、定着する選手がいなかったポジション。昨年7月の東アジア選手権でブレイクし、そのままレギュラーの座をつかむかと思われたFW柿谷曜一朗も、Jリーグで調子が上がらないままの代表合流となり、片や絶好調の大久保嘉人を含め、だれが先発になるかが注目されていた。

 強化試合でのプレーとトレーニングからオールラウンドに力を発揮したことで先発の座を射止めた大迫だが、コートジボワールを相手にパスがなかなか来ず、効果的なプレーを見せることはできなかった。シュートゼロのまま、後半22分にFW大久保嘉人と交代し、ベンチに退いた。

「すべては勝てなかったことが悔しい」と、試合後は目もうつろ。「前半、少しミスが重なってしまったところがあった。ちょっと固かったかなと思う。後半は徐々に良くなったと思うけど……」と悔しさをあらわにしていた。

 プレーしながら感じていたのは、一人ひとりの距離が遠かったということ。「全体的に重心が下がった試合の進め方だった。もう少し前でプレーできれば良かった。下がったのはチームとして一つの意図ではあったけど、下がりすぎた部分もある」と苦しげに言った。

 ロンドン五輪では本大会メンバーから落選し、涙を飲んだ。初めての大きな国際大会で、1トップの先発に選ばれたのは価値のあることだが、いかんせん内容も結果も悪かった。

 ブンデスリーガ2部の1860ミュンヘンから1部ケルンへの移籍が決まった日、「すごく楽しみが増えたけど、それ以上に楽しみなW杯が目の前にある」と話していた大迫。まずはしっかりと疲れを取って万全の状態に戻し、ギリシャ戦にすべてをぶつけたい。

(取材・文 矢内由美子)

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