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これぞ首位攻防戦、「魂」見せた湘南が磐田を下す

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6.21 J2第19節 磐田1-2湘南 ヤマハ]

 J2は21日、第19節を各地で開催し、ヤマハスタジアムでは2位ジュビロ磐田が首位湘南ベルマーレをホームに迎えた首位攻防戦が行われた。前半39分に先制した湘南が後半8分に追い付かれたものの、同15分に決勝ゴールを奪って首位攻防戦を制した。

 序盤から激しい主導権争いが繰り広げられる中、徐々に湘南がリズムを握っていく。激しいプレッシャーを掛けて磐田の攻撃を寸断するだけでなく、攻撃に移れば数人が前線に走り出して磐田ゴールに迫ろうとする。しかし、ホームで首位チームを返り討ちにしたい磐田が簡単には主導権を渡さない。球際で互角以上の勝負を演じて素早くセカンドボールに反応すると、縦に速い攻撃で敵陣深くまで攻め込む。前半のシュート数こそ多くはなかったものの、一瞬も気を抜けない展開が続いた。

 そして後半39分に試合が動く。右サイドから素早いリスタートのボールを受けたDF遠藤航が鋭いクロスを上げる。FW岡田翔平のヘディングシュートはGK八田直樹に弾かれたものの、こぼれ球を岡田自らが蹴り込んで湘南が先制に成功した。さらに同44分には、MF永木亮太のクロスからフリーになったDF三竿雄斗がダイビングヘッドを狙うも、シュートはゴールポストを叩いて追加点とはいかなかった。

 1-0と湘南が1点をリードして迎えた後半8分に、磐田が同点に追い付く。右サイドからDF駒野友一が上げたクロスはクリアされるが、そのこぼれ球を広ったFWポポが後方へパスを送る。ゴール中央でボールを受けたMFフェルナジンドがミドルレンジから放ったシュートは、凄まじい勢いで加速して一直線にゴールネットに突き刺さった。スーパーゴールが生まれた磐田が、ついに試合を振り出しに戻した。

 後半に入っても両チームともにハードワークして球際での激しい攻防が続くなど、首位攻防戦は見応え十分。そして、後半15分に思わぬ形から湘南が勝ち越しゴールを奪う。三竿が蹴り込んだCKが磐田DF菅沼駿哉のオウンゴールを誘い、スコアを2-1とした。ホームで負けられない磐田はFW金園英学、MF山田大記と攻撃的なカードを切って、まずは同点に追い付こうとする。

 リードを奪いながらも決して守備を固めるのではなく、あくまでゴールを狙い続ける湘南。運動量自慢の首位チームに走り負けることなく、最後まで戦い抜いた磐田。スコアはそのまま動かずに2-1で湘南が逃げ切りに成功したが、「今日は前後半を通じて良い試合ができた。今日の試合で見せたような魂を次の試合からも見せていきたい」と勝利を収めた湘南の曹貴裁監督が語ったように、90分間に渡って熱戦が繰り広げられた首位攻防戦となった。


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