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[総体]流経大柏の連続出場11でストップ!!伝統校・習志野が5年ぶりの全国へ!:千葉

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[6.21 全国高校総体千葉県予選準決勝 習志野高 2-1 流通経済大柏高 東総]

 21日、平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技(山梨)への出場権2枠を懸けた千葉県予選準決勝が行われ、95年全国総体優勝の伝統校・習志野高が昨年の全国準優勝校・流通経済大柏高に2-1で勝利。流経大柏の連続出場を11でストップした習志野は、5年ぶり17回目の全国総体出場を決めた。

 試合終了後、興奮を抑えきれない習志野応援団がピッチへなだれ込んで、選手たちを「熱く」祝福した。昨年のプレミアリーグでクラブユース勢を抑えて日本一となったほか、近年、常に全国トップレベルの実力を備えてきた流経大柏を千葉予選で沈める“衝撃的”な勝利。主将の右SB佐古大輔(3年)が「最初から簡単な試合ではないと分かっていた。苦しい試合と分かっていたけれど、やれると思っていた」という習志野は先制しても「引いたらやられちゃう。守備に入るのではなく、次の点を取りに行けと言われていた」(佐古)と守りだけに専念することなく、2点目を狙いに行って白星をもぎ取った。

 エースFW串間竜弥(3年)を手首の骨折で欠く習志野だったが、勝利への執念を見せて勝ち切った。本田裕一郎監督が「将来のないサッカーをしてしまいました。負けられないというところもあったと思うし、風もあった。相手に合わせてしまったのもあった」と振り返ったように、流経大柏は本来のショートパスでの崩しではなく、やや長めのボールを多用。習志野はその攻撃を跳ね返すと、24分には10番MF木村拓麻(3年)とのワンツーから俊足MF藤池翼(3年)がシュート。26分には右FKをファーサイドのCB高林剛士)(3年)が頭で折り返し、右サイドから飛び込んだFW深山優太(2年)が右足を振りぬく。そして37分にも左サイドを抜け出した木村のクロスを逆サイドで受けた藤池が決定的な右足シュート。DF間を何度も割って入ろうとする小林の仕掛けがジャブとなり、スピードのある選手たちのオープン攻撃がまた流経大柏を苦しめた。

 それでも流経大柏はGK鳥海祐哉(3年)の好セーブやCB黒澤丈(2年)のスライディングタックル、そして攻守で見せるボールサイドでの強さなど、簡単には相手に流れを渡さない。そして左の10番MF新垣貫之(3年)、右のMF渋谷峻二郎(3年)を活用してサイドから攻め返そうとする。ただどこか動きが硬く、これまで見せてきた相手を圧倒するような迫力がない流経大柏は習志野に先手を奪われてしまう。後半3分、習志野は藤池の右FKをファーサイドで交代出場の185cmFW小林尚也(3年)が一際打点の高いヘッドで折り返す。右サイドから「いつも練習でやっている形。ボールがこぼれてくるのは分かっていた」とゴール前へ飛び込んだ木村が右足でゴールへねじ込んで先制した。

 小林投入が当たり、「交代した子が流れを変えてくれる。(自分の交代策も)意外とタイミングがいいんです」と微笑んだ砂金伸監督。一方、追う展開となった流経大柏も8分にFW水野皓太とFW儀保幸英(ともに3年)を同時投入して明らかにギアを上げた。サイドからグラウンダーのパス、クロス、スローインでPAへボールを入れ、打開を図る。だが習志野はPA付近での攻防戦で印象的なプレーを連発していた佐古、MF梶浩徳(3年)が相手の前に身体をねじ込み、危険を回避していく。ほかにも高林やCB西村憲祐(2年)、左SB見原一歩(3年)ら個々が闘争心とボールへの執着心をむき出しにして守る習志野は流経大柏をゴールへ近づけない。

 また前線へFW前田昂輝(2年)を投入してスピードを加えた習志野は、カウンターから流経大柏守備陣を脅かす。そして小林の惜しい右足FKや佐古のスルーパスから藤池が放った決定的な左足シュートなどで攻めると、28分に再びスコアを動かした。攻守で抜群の運動量を見せていた木村が左サイドから飛び出すと、左足でGKとディフェンスラインの間へラストパスを入れる。GKとの接触を怖れずに勇気を持って走りこんだ小林が右足でゴールへ押し込んで2-0とした。

 今春までCBで、Bチームの選手だったものの「チャンスが来たら掴める自信はあった」と台頭し、マジメな性格も合わせて今大会貴重な存在となっている小林が決めた大きな、大きな2点目。流経大柏は注目CB小川諒也(3年)を前線へ移して相手に圧力をかけるが、シュートレンジまでボールを運ぶ前にクリアされてしまう。そして愚直に3点目を奪いに来た相手に押し返されるなど、相手をパワーで飲み込むことができなかった。それでも39分に左クロスをファーサイドで折り返し、最後は中央でフリーの水野が右足シュートを決めて1点を返す。さらに攻勢をかける流経大柏は司令塔のMF相澤祥太や左SB久保和己(ともに3年)がボールを運び、ゴール前で空中戦を挑むが、全く怯まない習志野も必死の抵抗。そして約5分間のアディショナルタイムの末に習志野が勝利し、全国大会出場を決めた。

 同じく千葉の伝統校である八千代高から習志野へ転任し、就任3年目の砂金監督は春先からJクラブユースなどの強豪相手にも渡り合ってきた今年のチームについて「自分たちの時間でなくても我慢できるようになった。(また)人のせいにしたり、人任せにしなくなった」と目を細める。伝統的に力のある攻撃についてはある程度選手の発想に任せて自由にさせつつ、「守備は徹底的に、ボクのスタイルで言っている。切り替えを速くして前からのディフェンスを徹底してやれている」(砂金監督)ことで攻守両面で力を発揮できるチームになっている。体制が変わってから初めて臨む全国。個性のある選手を複数擁し、流経大柏を撃破して勢いもある伝統校は全国舞台でどのような戦いを演じるか。「流経を倒したこともある。(千葉代表としての)責任はあると思います」(佐古)「昨年は優勝、準優勝をしている。千葉の代表として責任を持ってやりたい」(小林)という習志野が最激戦区・千葉の代表校としてひとつでも上へ勝ち上がる。

(取材・文 吉田太郎)

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