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シュート22本も空砲に、水戸MF吉田「自分に納得がいかない」

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[8.31 J2第29節 千葉1-0水戸 フクアリ]

 圧倒的に試合を支配した。シュート数は千葉の7本に対して3倍以上となる22本を浴びせたが、試合には0-1で敗れた。自身も積極的にゴールを狙い、4本のシュートを放った水戸ホーリーホックのMF吉田眞紀人は「1点を取れないのが辛い」と唇を噛んだ。

 前半8分にPKで先制を許した水戸は、その後主導権を握り続けた。3トップの右ウイングに配された吉田もボールによく絡んで攻撃にリズムを生み出すだけでなく、積極的にシュートを狙うなどゴールを脅かす。後半アディショナルタイムには左足の強烈なシュートを放ってあわやという場面も作り出したが、GK岡本昌弘に弾き出されて最後まで1点を奪うことができなかった。

「今日はチームとして22本のシュートを放ちました。でも、いくらシュート数を増やしてもゴールに入れないと勝てません。たとえ1試合に1本しかシュートを打てなくても、それが得点に結び付けばそっちの方が評価されると思うし、今はそっちの方が大事だと思っています」

 11年に流通経済大柏高から名古屋に加入したが、思うように出場機会をつかめず、13年に期限付き移籍した松本でもリーグ戦1試合の出場にとどまった。しかし今季、期限付き移籍で加入した水戸では開幕スタメンを飾り移籍後初得点を挙げると、その後も得点を重ねてここまでチームトップの7得点を挙げている。

 一時はベンチを温める時期もあったが、ここ4試合はスタメンに名を連ねて千葉戦ではフル出場を果たした。だからこそ、責任感はより一層強くなる。「試合に出ている以上、結果が求められます。僕は90分間試合に出ていれば1点を取るチャンスは必ずくると思っているので、残り15分から出場して1点を取るよりも、90分間出場して1点を取る方が可能性は高いと考えています。だから、その中で点を取れていない自分に納得がいかないんです」と歯がゆい思いを口にした。

 だからこそ、さらに成長しなければならないと力強く語った。「現状ではサポーターの方も納得いかないと思いますし、僕自身も本当に悔しいです。僕はもっと上のレベルまで行きたいと思っているので、もっと成長したい」と尽きない向上心を示した。

(取材・文 折戸岳彦)

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