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[MOM1124]静岡学園MF戸田大智(1年)_抜群のセンスで攻撃彩る技巧派レフティー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.14 2014 Rookie LeagueAグループ第9節 流通経済大柏高 2-2 静岡学園高 時之栖裾野G]

 話をしている時は非常におっとりとした印象だが、ピッチに入ると、コーチングスタッフや関係者も絶賛するセンスの高さと左足の技巧、「回りから言われるのはドリブルがちょっと違うと。取れそうなところでかわされるみたいな。自分ではよく分からないです(微笑)」というドリブルで静岡学園高の攻撃をコントロールする。系列校の静岡学園中でも10番を背負ったというMF戸田大智(1年)が抜群の存在感を放った。

「ところどころミスが多かったんですけど、自分たちの攻撃のところではリズムをつくれたなと思います。あとFKは決めたかったです」。流通経済大柏の激しいプレッシャーの中でパスを引っ掛けられるシーンもあった。だが、「足をかわしていく感じです。あとボディのフェイント」というドリブルで赤いユニフォームをかわしては、アイディアのあるパスでチャンスをつくり出した。

 そして決められなかったことを悔やんでいたが、左足から2本のポスト直撃FK。うち一本は跳ね返りをFW星野涼が頭で押し込み勝ち越し点となった。シーズン当初は足首の捻挫や発熱などで試合に出ていなかったという。だが「自分が楽しくやっている」というMFはそのセンスの高さを随所で発揮して評価を獲得。ピッチではチームの中心として個人で打開し、周りを動かしている。1年生チームの指揮を執る齋藤興龍コーチは戸田を含めた1年生について「物足りなさもあるけれど、それ以上にいいところがある。高いものを持っているので消さないようにしたい」と良さを伸ばしていく考えを口にした。

 現在、GK山ノ井拓己がトップチームの先発GKを務める他、各ポジションにタレントが揃っている印象の静岡学園の1年生。その中でも存在感を放つ戸田は「この後もしっかりと個人を磨いていけば成長していける。ロングボールを使わないのでやっていて楽しい。(自分たちの世代は)特徴的なドリブラーとか、パサーとかいるので、ハマっていけばよくなっていけると思う」と語った。憧れの存在は静岡学園高OBで現在、順天堂大でプレーする全日本大学選抜MF長谷川竜也。「理想は自分も楽しくできて、周りも見ていて楽しいようなプレーをしていきたい」。大学トップレベルでも股抜きやヒールパスなど「沸かせる」プレーも駆使するMFを目標に、楽しみながら成長を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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