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[MOM1315]桐生一MF島田祐輔(2年)_抜群の“回収力”発揮!急成長中のボランチが躍動

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.31 群馬県高校新人大会準決勝 桐生一高 4-1 前橋商高 前橋育英高高崎G]

「ボールが回収を出せるのは大きい。これまでウチのボランチはパスが上手いか、回収できるかのどっちかでしたし。ここまで伸びると思っていなかった」。群馬県内のライバルで全国高校選手権準優勝の前橋育英高を越える日本一を掲げてスタートを切っている桐生一高。田野豪一監督が成長株として高い評価を与えているのが、MF島田祐輔(2年)だ。ボールの落ちどころや相手の攻撃に対する読みに優れるボランチは競り合いの強さも発揮してセカンドボールを回収。また、味方のピンチに現れては決定的なパス、シュートをブロックする。活動量多く、また攻撃面でもサイドチェンジや決定的なパス出しのできるMFは、この日正確なラストパスで3点目を演出するなど攻守で存在感を発揮した。

 SBを務めていた島田がボランチにコンバートされたのは1年時の夏。ボランチでの経験は浅いが、ボール奪取が向上している実感があった。「予測して前に落ちそうだな、来そうだなと思うところに行く」というMFは昨年末のプリンスリーグ関東参入戦で先発の座を獲得し、新チームではチームの中心のひとりとして大きな期待を背負っている。

 延長戦までもつれ込んだ準々決勝では味方のピンチをスライディングで阻止してすぐに体勢を立て直してパス。カウンターからのゴールにつなげるビッグプレーもしてのけた。攻守両面で期待に応えるプレーを見せているが、この日は「ボール取るのは長所。セカンドボール球際とか勝てばボールを持つ時間を増やせるしそこは良かったと思います。守備では結構走ってボール奪えたりしたんですけど、攻撃ではミスが多かった。周りが見えていなかった感じがします。縦パスとか背後へのボールでもっといいパスを出したかった」と反省の弁を口にするなど、現状に満足せずに貪欲に成長しようとする姿勢もある。

 先輩DF乾貴哉が千葉へ加入したことは刺激になっている。「乾貴哉さんが今年プロになって、一緒にやってきて憧れるし、勉強にもなった。自分は背が小っちゃいんで人よりも走らないといけないし、もっとボール奪ってそれで存在感を出さないといけない。今年1年は常にスタメンとか試合に出続けて、勝つために必要な選手になりたい」。プロ入りした先輩に負けないくらいチームに欠かせない存在になって、ひとつでも多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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