アジアで課題残したクロスから先制点、U-17日本代表は杭州緑城ユースに5発快勝
[3.19 サニックス杯予選リーグ第2節 U-17日本代表 5-0 杭州緑城ユース グローバルアリーナ]
サニックス杯国際ユースサッカー大会2015(福岡)が19日に開幕し、U-17日本代表はこの日2試合目となった予選リーグ第2節で杭州緑城ユース(中国)に5-0で快勝した。予選リーグの成績を1勝1敗とした日本は20日の予選リーグ最終節でカヴェンディッシュロードステート・ハイスクール(オーストラリア)と戦う。
午前中の開幕試合でU-17韓国代表にPK戦で敗れた日本は、先発11人を全て入れ替えて午後の杭州緑城ユース戦に臨んだ。元桐蔭学園高監督の山本富士雄監督率いる杭州緑城ユースから立ち上がりはチャンスをつくることができなかったものの、左SB舩木翔(C大阪U-18)の好クロスからFW崎村祐丞(福岡U-18)が先制ゴールを決めると、その後は相手を圧倒。5ゴールで今大会初勝利を飾った。
韓国戦と同じく4-4-2システムの日本はGKが井上聖也(C大阪U-18)で4バックは右から田中康介(京都U-18)、森岡陸(磐田U-18)、麻田将吾(京都U-18)、舩木の構成。中盤は齊藤未月(湘南ユース)と藤本寛也(東京Vジュニアユース)がダブルボランチを組み、右MFが永澤竜亮(神戸U-18)、左MFが渡辺陽(浦和ユース)、2トップは崎村と田川亨介(鳥栖U-18)がコンビを組んだ。
3分、杭州緑城の184cmCBシュ・ジズにヘディングシュートを放たれた日本はややバタついてしまっていた序盤こそ効果的な崩しが見られなかったが15分、サイドチェンジで左サイドへ展開すると、内山篤監督も讃えた精度あるキックから先制点を奪う。左サイドから舩木が出した絶妙なアーリークロスに反応した崎村が1タッチでゴールへ沈めて先制点。昨年、AFC U-19選手権を戦ったU-19日本代表のコーチを務めていた内山監督はクロスの精度の低さを同大会の課題として認識している。エースFW南野拓実が相手の背後を取っていてもそこに精度の高いボールが入らず。結果、得点数を増やすことができなかった日本は、北朝鮮にPK戦で敗れてU-20W杯出場権を逃した。だが、このシーンでは「あのキックを見て呼んでいる。あれだけいいボール蹴れるヤツがいれば中も信じて走ることができる」と内山監督が称賛した舩木の好クロスが先制点をもたらした。
先制した日本は、キレのあるドリブルで脅威となっていた永澤が右サイドを個人技で破り、その折り返しに走り込んだ齊藤が決定的な右足シュートを放つなど攻め続ける。そして22分には右サイドからのパスでDFの背中を取った田川が「トラップも良かったので相手のGK見て決めるだけでした」と鮮やかな左足ループシュートを決めて2-0と突き放した。
前半28分、接触プレーでやや痛んだ永澤に代えて岩崎悠人(京都橘高)を投入するアクシデントがあったものの、局面に顔を出す藤本や齊藤が中心となってボールを支配する日本は田中、舩木のオーバーラップを交えた攻撃などから3点目を狙っていく。また、守備面でも相手のクロス、ロングボールをしっかりと跳ね返して決定打を打たせない日本は後半14分に田川を伊藤涼太郎(作陽高)へチェンジ。19分には渡辺が伊藤涼とのパス交換から豪快な右足ミドルを叩き込んで3-0とした。
終盤は前線のスピードとテクニックを活かしてチャンスを連発。34分に右サイドを破った崎村の折り返しを伊藤涼が右足で難なくゴールへ沈めると、35分には伊藤涼が中央から左前方へ出したスルーパスで抜け出した岩崎が左足でゴールを破った。指揮官が「まだまだ。最後の精度というのは。確実に入れるヤツは確実に決めて欲しい」と指摘したように、シュート、クロスの精度はまだまだ向上させる必要がある。今大会、連戦の中で少しでも連係と精度を高めてより良い結果を残す。
[写真]前半15分、U-17日本代表は崎村(中央)のゴールで先制
(取材・文 吉田太郎)
サニックス杯国際ユースサッカー大会2015(福岡)が19日に開幕し、U-17日本代表はこの日2試合目となった予選リーグ第2節で杭州緑城ユース(中国)に5-0で快勝した。予選リーグの成績を1勝1敗とした日本は20日の予選リーグ最終節でカヴェンディッシュロードステート・ハイスクール(オーストラリア)と戦う。
午前中の開幕試合でU-17韓国代表にPK戦で敗れた日本は、先発11人を全て入れ替えて午後の杭州緑城ユース戦に臨んだ。元桐蔭学園高監督の山本富士雄監督率いる杭州緑城ユースから立ち上がりはチャンスをつくることができなかったものの、左SB舩木翔(C大阪U-18)の好クロスからFW崎村祐丞(福岡U-18)が先制ゴールを決めると、その後は相手を圧倒。5ゴールで今大会初勝利を飾った。
韓国戦と同じく4-4-2システムの日本はGKが井上聖也(C大阪U-18)で4バックは右から田中康介(京都U-18)、森岡陸(磐田U-18)、麻田将吾(京都U-18)、舩木の構成。中盤は齊藤未月(湘南ユース)と藤本寛也(東京Vジュニアユース)がダブルボランチを組み、右MFが永澤竜亮(神戸U-18)、左MFが渡辺陽(浦和ユース)、2トップは崎村と田川亨介(鳥栖U-18)がコンビを組んだ。
3分、杭州緑城の184cmCBシュ・ジズにヘディングシュートを放たれた日本はややバタついてしまっていた序盤こそ効果的な崩しが見られなかったが15分、サイドチェンジで左サイドへ展開すると、内山篤監督も讃えた精度あるキックから先制点を奪う。左サイドから舩木が出した絶妙なアーリークロスに反応した崎村が1タッチでゴールへ沈めて先制点。昨年、AFC U-19選手権を戦ったU-19日本代表のコーチを務めていた内山監督はクロスの精度の低さを同大会の課題として認識している。エースFW南野拓実が相手の背後を取っていてもそこに精度の高いボールが入らず。結果、得点数を増やすことができなかった日本は、北朝鮮にPK戦で敗れてU-20W杯出場権を逃した。だが、このシーンでは「あのキックを見て呼んでいる。あれだけいいボール蹴れるヤツがいれば中も信じて走ることができる」と内山監督が称賛した舩木の好クロスが先制点をもたらした。
先制した日本は、キレのあるドリブルで脅威となっていた永澤が右サイドを個人技で破り、その折り返しに走り込んだ齊藤が決定的な右足シュートを放つなど攻め続ける。そして22分には右サイドからのパスでDFの背中を取った田川が「トラップも良かったので相手のGK見て決めるだけでした」と鮮やかな左足ループシュートを決めて2-0と突き放した。
前半28分、接触プレーでやや痛んだ永澤に代えて岩崎悠人(京都橘高)を投入するアクシデントがあったものの、局面に顔を出す藤本や齊藤が中心となってボールを支配する日本は田中、舩木のオーバーラップを交えた攻撃などから3点目を狙っていく。また、守備面でも相手のクロス、ロングボールをしっかりと跳ね返して決定打を打たせない日本は後半14分に田川を伊藤涼太郎(作陽高)へチェンジ。19分には渡辺が伊藤涼とのパス交換から豪快な右足ミドルを叩き込んで3-0とした。
終盤は前線のスピードとテクニックを活かしてチャンスを連発。34分に右サイドを破った崎村の折り返しを伊藤涼が右足で難なくゴールへ沈めると、35分には伊藤涼が中央から左前方へ出したスルーパスで抜け出した岩崎が左足でゴールを破った。指揮官が「まだまだ。最後の精度というのは。確実に入れるヤツは確実に決めて欲しい」と指摘したように、シュート、クロスの精度はまだまだ向上させる必要がある。今大会、連戦の中で少しでも連係と精度を高めてより良い結果を残す。
[写真]前半15分、U-17日本代表は崎村(中央)のゴールで先制
(取材・文 吉田太郎)