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李の今季初ゴールなど大量4発の浦和がF東京との首位攻防戦に完勝

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[5.16 J1第1ステージ第12節 浦和4-1F東京 埼玉]

 J1は16日、第12節を各地で行い、埼玉スタジアム2002では1位の浦和レッズと2位のFC東京による首位攻防戦が行われた。消化試合数が1試合少ないながらも、勝ち点1差でF東京を上回り首位に立っている浦和は、FW李忠成の今シーズン初ゴールなど4得点を挙げてF東京に勝利。開幕以降リーグ戦8勝4分と無敗をキープしている。

 浦和の先発は、10日の浦和戦からFWズラタンに代えて、李が2試合ぶりに先発出場している。一方のF東京は先発2人を変更。FW河野広貴がベンチ外、MF羽生直剛がベンチスタートとなり、MF三田啓貴、FW林容平がスタメンに名を連ねている。
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 試合は早い時間帯に動く。前半5分、浦和は1トップのFW興梠慎三が左にボールを展開すると、F東京の最終ラインとGKの間に絶妙なクロスを通す。走り込んだFW李忠成が左足の1タッチシュートで合わせる。これが決まり、李の今シーズン初ゴールで浦和が先制する。浦和は11分にもF東京の中盤でのパスミスをMF武藤雄樹がカット。縦にボールを入れると、興梠がゴールを狙ったがGK権田修一に抑えられている。

 その後も浦和の攻勢は続く。前半16分には右サイドでMF関根貴大が軽やかなステップでDFを抜き去り、アーリークロスを入れるがGK権田に抑えられる。さらに同17分にも浦和は李の体を張ったプレーからボールを回収した興梠がゴールを狙ったが、シュートはGK権田に防がれた。

 F東京は前半25分、CKを得るとDF太田宏介がゴール前に入れたボールをFW武藤嘉紀がヘッドで合わせたが、枠を捉えることはできなかった。F東京は28分、ミスの目立った三田を下げてMF高橋秀人を起用し、4-4-2に変更。ボールを保持する時間を増やしたが、体を張る浦和守備の前にシュートまで持ち込めない。

 前半38分には浦和の攻撃からGK権田がボールをキャッチ。素早く反撃に転じようとゴールキックを試みたが、ボールを離してパントキックをしようとした。その瞬間、浦和DF那須大亮がボールと権田の間に入り、権田のキックを阻止。こぼれ球をMF阿部勇樹がゴールに蹴り込んだが、那須のファウルを取られて追加点は認められなかった。

 それでも前半42分、浦和は興梠のポストプレーから左にボールを展開。宇賀神の折り返しを逆サイドでフリーになり、PA内に走り込んでいた関根が右足で合わせてリードを2点に広げた。このまま前半は2-0と浦和がリードして終了する。

 浦和の勢いは後半も止まらない。開始2分、MF柏木陽介の縦パスを受けた関根が右サイドの深い位置からクロスを入れる。ゴール前に走り込んだ武藤雄が合わせて、浦和が反撃に出たいF東京の出鼻をくじいた。

 F東京は後半14分に林を下げてFW前田遼一を投入する。後半もセットプレーからしかチャンスをつくれないF東京は、16分にDF森重真人が太田のCKからヘッドでゴールを狙うが、クロスバーを越える。

 浦和は後半20分、興梠をベンチに下げてMF梅崎司を起用して李をCFに移すと、両ベンチが積極的に動く。F東京は21分に最後の交代枠で梶山をベンチに下げて、FW中島翔哉を投入。同23分に浦和は森脇に代えて、MF青木拓矢を送り出し、阿部を右CBに置いた。

 後半29分、F東京は左サイドから太田がゴール前にクロスを入れると、前田が打点の高いヘッドで合わせて1点を返す。しかし、後半32分、米本が自陣深くでドリブルをしようとしてボールをコントロールミス。これを梅崎に拾われると、左足でシュートを決められた。同35分、浦和は最後の交代枠で宇賀神を下げて、MF橋本和を送り出した。

 その後も浦和はGK西川を含めたパス回しで、時間を使いながらF東京の守備をはがしていく。このまま得点は動かずに4-1で首位の浦和が勝利。F東京との勝ち点差を4に広げ、首位固めに成功している。一方、F東京は痛恨の2連敗となった。

(取材・文 河合拓)

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