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決勝ゴールの起点となった名古屋GK楢崎「サッカー自体はいっぱいいっぱい」

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[5.23 J1第1ステージ第13節 F東京0-1名古屋 味スタ]

 名古屋グランパスは23日のJ1ファーストステージ第13節のFC東京戦に1-0で勝利し、連敗を3でストップした。決勝点の起点となったのは、GK楢崎正剛だった。この試合、F東京に押し込まれていた名古屋は、特にF東京の左SB太田宏介にクロスを上げられた。

 その太田のクロスをゴールに結びつけたのは、名古屋だった。後半28分、GK楢崎が太田のクロスをキャッチすると、MF矢田旭にフィードを送る。矢田はドリブルでボールを運ぶと、太田が攻め上がったスペースを突いたMF小屋松知哉にスルーパス。小屋松が右から折り返したボールが、DF森重真人に当たり、オウンゴールが生まれた。

 試合を振り返って楢崎は「僕らにとっては、ラッキーでした」と苦笑し、「頑張ったっていうのはありますけどね。ただ、サッカー自体は、いっぱいいっぱいだったし、よく我慢した」と、押し込まれた一戦を振り返る。

 それでも、自身が起点となったゴールシーンに関しては「カウンターでしたね。東京も、よく整備されたDF力のあるチーム。カウンターは一つ狙い目だったと思うのですが、それがうまくいって良かったです。みんなが守りばかりになりかけていたところを、しっかり仕留めようと前に出た姿勢があったので点につながったと思います」と、スペースを狙った矢田、小屋松の動きを称えた。

 残り6分で交代出場したMF磯村亮太が退場するなど、難しくなった一戦を制した意味は大きい。「退場者も出たので、守りに入る意識が徹底されたとは思いますけど、連敗を止められたことが一番デカいですね。3連敗していましたし、そういう状況では、なかなか自信を持ってピッチに立つのは難しい。それでも、みんな強いメンタルを持ってやっていたと思います。ただ、次また勝てるかというと、そういうわけでもないので。この試合では、みんな満足はできないと思います」と、連敗脱出を喜びながらも、内容への課題を繰り返した。

(取材・文 河合拓)

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