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“2度とは打てない”衝撃の一撃、群馬MF吉濱「うわっ、やっちゃった」

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[7.12 J2第23節 千葉 1-2 群馬 フクアリ]

 スコアは1-1。千葉に押し込まれる時間帯だった。しかし後半28分、ザスパクサツ群馬MF吉濱遼平が一瞬の隙を突いて決勝ゴールを叩き込む。しかも、あまりにも鮮やかなシュートで――。

 中盤でボールを受けた吉濱は、「(FW野崎)桂太へのスルーパスを狙っていた」。しかし、「タイミングが合わなくて、相手にも警戒されてラインを下げられてしまった」ことで、選択肢をシュートへと変える。「いつも、あの位置から練習をしているので、思い切り打ってやろうと思った」。

 迷わずに振り切った左足から放たれたシュートは、低い弾道でゴールへと一直線に突き刺さる。鮮やかな一撃に本人も、「ネットに突き刺さった瞬間、『うわっ、やっちゃった』って思いました。もう2度とは打てないかな」とおどけたが、チームを率いる服部浩紀監督も「吉濱のシュートはチーム全員の気持ちが乗り移り、ゴールに突き刺さった」と称賛。この1点を守り抜いたチームは、上位の千葉から勝ち点3をもぎ取ることに成功した。

 衝撃的なゴールとなったが、吉濱は「僕はストライカーではないし、得点を量産するタイプではありません」と自らを見つめる。この試合の先制点の場面では、吉濱が自陣からドリブルで持ち込んだ流れからMF江坂任のゴールが生まれたように、まずは「チャンスメイク」が自らに課せられた任務だと考えている。

「先制点の場面ではいい感じでドリブルで運べました。ウチには江坂がいます。あいつが一番点を取ってくれると思うので、彼にどれだけ良いパスが出せるかが僕の仕事だと思う。そしてチャンスメイクをしながらも、ゴールを狙えるようにしたい」。自らの任務をこなしつつ、ゴールという結果も目指したいと力強く話した。

(取材・文 折戸岳彦)
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