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清水FW鄭大世「崩壊という表現が正しい」

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[7.25 J1第2ステージ第4節 川崎F3-2清水 等々力]

 特別な感情を胸に秘め、約5年ぶりとなるJリーグのピッチに立った。水原三星(韓国)から完全移籍で清水エスパルスに加入したFW鄭大世。前日24日に選手登録が完了すると、さっそく先発デビューした。

 相手は06年から4年半在籍した川崎F。その川崎F時代の10年5月16日に行われた磐田戦以来、1896日ぶりとなるJリーグ復帰戦の舞台は、かつての本拠地である等々力陸上競技場だった。

「等々力がJ復帰戦ということで、正直、ホームという思いもあるし、でもそれを言うと清水のサポーターに失礼。思い入れのある場所で活躍して、勝つことが恩返しになると思っていたけど、残念です」

 3トップの中央で先発し、守備でも献身的なプレーを見せた。0-1の前半20分にはルーズボールを拾ってDF井川祐輔を背負いながら強引にミドルシュート。思い切りの良いシュートが流れを変えたか、直後にFWピーター・ウタカの連続ゴールで2-1と逆転した。

 ところが1点リードで折り返した後半は川崎Fの反撃にさらされ、あっという間に再逆転を許した。鄭大世も前線で孤立し、チームは防戦一方。「後半の足が止まる時間帯が修正点。(前節の)ホームの名古屋戦(2-2)もそうだった」と指摘し、「足が止まり出すと崩壊するという表現が正しいと思う。4-2、5-2、6-2になっていてもおかしくなかった」と厳しい口調で言った。

 年間順位で最下位に沈むチームはこれで7戦勝ちなし(2分5敗)。この日、残留を争う松本、新潟がそろって勝利をおさめたこともあり、残留圏となる15位松本とは勝ち点6差に開いた。「僕らは残留争いをしている。一回負けたからといって落ち込んでいられない」。鄭大世はチームを鼓舞するように力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

[J1]第2ステージ第4節 スコア速報

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