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[ UAチャレンジカップ]勝負どころで耐えて決めきる力示した浦和東、逆転勝利でグループ1位に

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[8.18 UAチャレンジカップ予選リーグ第3節 浦和東高 3-1 宮崎日大高 J-GREEN堺]

 全国の強豪16校が実戦と、栄養講習会やサッカークリニックを通してサッカーを学びながら成長を目指す「アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SUMMER」は18日午前、予選リーグ最終節を行い、GroupCの首位攻防戦、首位・宮崎日大高(宮崎)対2位・浦和東高(埼玉)戦は浦和東が左SB岡田慎の同点ゴールと、FW菅貴彰の2ゴールによって3-1で逆転勝ち。逆転でグループ1位を勝ち取り、1位リーグ進出を決めた。

 浦和東は今夏、課題改善を目指していた部分と選手権で勝つために取り組んできたことが表現できた試合となった。前半、先制された浦和東だったが、注目レフティーMF望月海渡のCKから岡田が同点ゴールを決めると、前半終了間際にも望月のFKから菅が決めて逆転する。引き分けでも1位リーグ進出の決まる宮崎日大も後半ギアを再び上げて得意のパスワークに10番FW前田椋介やFW渡邉亮介のドリブルを交えてハイサイドを取り、決定的なラストパスを供給してくる。だが、前田のミドル弾がクロスバーを叩くなど、浦和東の守備をあと一歩のところで破ることができなかった。

 CB高橋隼人や1年生CB青木兵吾中心に根気強く守っていた浦和東は、後半も存在感放つFW境田悠史のドリブル突破や望月の展開力を活かして攻め返す。なかなか決定打を放つことができなかったが、それでも31分、右中間でシュートチャンスをつくってから、フォローする味方へ、横へ、横へと繋いでFW西元陸が左足シュート。このこぼれ球を菅が押し込んだ。鈴木豊監督は「いいチームでした宮崎日大。タフだし、パスもボール受ける質も全然違うし、ウチが狙っていたような対角の裏のボールにも来るし、(それでも)ハーフタイムから相手の狙いには上手く対応できた。後半良く守ってくれました。守備の勝利です」と語った一方、トレーニングで取り組んできた形で奪った3点目について「ここで出るとは思いませんでした」と驚いていた。

 楽な戦いではなかったが、しぶとさを示した。浦和東は今大会前に行っていた石川遠征で市立船橋高などの強豪と対戦。市立船橋戦ではリードしておきながら終盤追いつかれ、他の試合でも勝負どころでの失点によって競り負けていた。その点が課題となっていたが、アンダーアーマーチャレンジカップでは前日17日の慶應義塾高戦で0-3とされながらも1点差まで迫ると、初採用の3バックも試みて同点ゴールをもぎ取り引き分け。そして宮崎日大戦もリードを奪われながら、セットプレーで試合をひっくり返した。また、粘り強い守備に加え、積極的なドリブル、大きな展開を交えたカウンターでしっかりとチャンスをつくり、3点目をもぎ取る強さも示しての勝利。勝負どころで失点せずに、逆にゴールを奪って勝ち点獲得へ繋げたのは大きい。境田は「(石川遠征では)最後の最後で点取られてしまっていた。だから、この大会(アンダーアーマーチャレンジカップ)では勝負にこだわって行こうと思っていた。そこの粘り強さは石川とかの経験が活きてきたと思います」。しぶとさを増した浦和東が、勝負の秋へ向けて大阪でさらに力強さを増す。

[写真]浦和東は菅の2ゴールなどで逆転勝ち

(取材・文 吉田太郎)
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