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念願の等々力でプレーした松江シティFC FW谷尾「こんな形でできるとは」

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[9.5 天皇杯2回戦 川崎F3-0松江シティFC 等々力]

 黄色いユニフォームをまとって、念願だった等々力陸上競技場のピッチに立った。松江シティFCのFW谷尾昂也は、2011年から2シーズン半にわたって川崎フロンターレに所属していた。川崎F在籍時は「等々力でプレーする」ことを目標に掲げていたが、その舞台に立つことは叶わなかった。

 それでも天皇杯1回戦で鹿児島ユナイテッドFCに1-0、松江シティFCは谷尾のゴールで1-0の勝利を収め、川崎Fとの対戦を決めた。「等々力でプレーしたのは、米子北高のとき以来、初めてです。(改修工事後の)メインスタンドが大きくなっていてビックリしました。まさかこんな形で、(等々力で)試合ができるとは思っていませんでした」。

 先発でピッチに立った谷尾だが、前半はチームが守備的な戦い方を選択肢たこともあり苦しめられた。そんな中、川崎Fでの同期だったMF大島僚太に先制ゴールを決められる。鹿児島ユナイテッドFC戦後に谷尾は大島から、「ナイスゴール!」という祝福メールをもらっていたという。「来週の試合、よろしくな」と返した谷尾だったが、強烈なゴールを浴びることとなった。

「選手権のときも(大島と)対戦できなかったので、楽しみにしていたんです。やられましたね。ナイスシュートでした」と、谷尾は悔しそうに振り返る。「攻め込まれるのはわかっていたので、ブロックをつくってカウンター狙いは作戦でした。前半は守備に追われてきつかったですね」。だが、チームが本来のプレッシングを掛ける戦い方に戻した後半は、果敢に攻める姿勢を見せた。

 後半開始早々にはPA内でボールを受けて反転。DF谷口彰悟に引っ張られて倒れたように見えたが主審の笛は鳴らなかった。「あれは『行ける』と思って仕掛けたら、ゴチャゴチャとなってグチャグチャとなったんですけど、あの後、彰悟くんが『完璧に手で行っちゃった。あれはファウルだったゴメン』と言ってきたので『まぁ、そうですね』と返しておきました(笑)」。

 このシーンを皮切りに、その後も谷尾は二度の決定機を迎える。後半8分に右サイドからクロスが入ると、谷口に競り勝ってヘッドで合わせる。同20分にも左サイドからのクロスに合わせたが、いずれも枠を捉えることはできなかった。試合は0-3で敗れたが、谷尾は確かな手応えを感じ取っていた。「チャンスも何度かあったのですが、そこを決めきれないのが甘いです。でも、ボールも回せましたし、奪えるところも奪えていたので。そこは収穫だと思います。自分自身は、もっと決めるところで決められる選手になりたいと感じました」。

 谷尾は今シーズンからアマチュア選手として松江シティFCでプレーしている。「今はお米をつくっていて、トラクターの運転もできるようになりました。火曜、水曜は午前練習で午後から仕事。木曜、金曜は18時まで働いてから練習です。月曜日はオフになります」と、自身の生活のリズムを説明する。

 等々力でプレーする。これまでの目標は、再び目標となった。

「今シーズンはJFL昇格を目標にしていて、その次はJ3ですよね。いつになるかは分かりませんが、また、ここに戻って来てプレーしたいと思うので、ぜひ見ていてください!」

(取材・文 河合拓)
●第95回天皇杯特設ページ

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