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[選手権予選]左利きの2年生エースが躍動、盛岡中央は10番MF三上大翔が鮮やかループ弾も

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[10.27 全国高校選手権岩手県予選準決勝 盛岡商高 1-4 盛岡中央高 盛岡南公園球技場]

 盛岡中央高は左利きの2年生エースMF三上大翔が右サイドで存在感を放った。168cmと小柄だが、抜群のボールスキルを披露。対応するDFが1人であれば、しっかりとボールを収めてタメをつくり、相手のフォローが来る前に素早くボールをさばいて攻撃に繋げる。そして「意識しているのはメッシとか日本代表で言ったら乾選手とか。ドリブルもパスもどっちも自信あるんですけど、最終的にはドリブルで自分で決められるようになりたい」というMFは前を向けば仕掛けとアイディアあるパスでチャンスを生み出した。

 そして2-0の前半38分には右サイドから中央へボールを運んで左足ループシュート。「狙いました。上手くドリブルで相手の前に入れたのであそこからは狙うと決めていた。綺麗に決められて良かったです」という柔らかいタッチの一撃で鮮やかに逆サイドのゴールネットを揺らして見せた。小原祐一監督は「左利きの子が右サイドにいると、インサイドに入っていって中から逆サイドへのパスとか中に絞りつつゲームをつくれる」という理由で右サイドに配置。期待に応えるゴール、ゲームコントロールでチームの快勝に貢献した。

 逆サイドに位置するMF三上翼(3年)はキープ力と縦への突破が武器。盛岡中央は両ワイドに位置する2人の三上が攻撃の中心だが、特に早生まれの2年生MF三上大はU-12、U-14ナショナルトレセンメンバーに選出されている岩手屈指のタレントだ。全国レベルを肌で感じているMFは攻撃力が持ち味だが、「自分は守備がずっと中学校から課題だったので、そこを突き詰めていかないとこれ以上上にいけない。攻撃もしつつ、守備でも身体を張って行ける選手になりたい」と理想像を口にする。

 両膝を手術している影響でなかなかフル出場できずにきたが、この日も試合終了間際までプレーするなど「気合で」乗り越える意気込み。サッカー選手として将来を切り開くために重要な2年時の選手権でさらなる輝きを放ち、全国のピッチに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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