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[MOM1609]G大阪ユースFW武田太一(3年)_指揮官のひと声がきっかけに。得点に拘るFWが初優勝導くヘディング弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.28 高円宮杯プレミアリーグWEST第17節 神戸U-18 0-2 G大阪ユース いぶきの森]

 優勝がかかった大一番で、試合を決めたのは背番号11を背負うFW武田太一(3年)。技巧派揃いのガンバ大阪ユースで生き残るべく、得点に拘ってきた男が初のプレミア王者を引き寄せるヘディング弾を叩き込んだ。

 今年のG大阪ユースの3年生はG大阪ジュニアユース時代に3冠を達成した世代。中学までを大阪の街クラブ「枚方FC」で過ごした武田は「JYの3冠世代なので、自分も点を獲り続けないと試合に出られないし、強さや自分の個性を出さないと皆に置いていかれてしまう。技術で劣るので、点を獲らないといけない」と口にするように、得点に拘ってきたものの、この日は「前半は、まったくダメだった」。前半27分にはMF市丸瑞希のスルーパスからPAに飛び出し、決定機を迎えたが、打ち切れない間にDFに寄せられてしまった。

「1回ダメなプレーがあったので引きずっていた。“点を決めなきゃ”という焦りがあって、良いプレーができなかった」。そう口にしたように、以降は相手DFとの激しいマッチアップを繰り返すうちにヒートアップ。前半終了間際に受けたMF高木彰人の右クロスも、ゴール前で胸トラップしたものの、シュートまで持ち込めなかった。

 転機となったのは、後半の立ち上がりにかけられた「目が怖い。スマイルスマイル」という梅津博徳監督のひと言。「彼はゾーンに入ってしまう時がある。自分が上手く行かない時に、相手にバチバチやられるとイライラするんです。自分自身が点を獲れないと、凄くマイナスに考えてしまう選手なので、リラックスしてほしいなと思って、声をかけました」と指揮官は明かす。

「焦り始めたくらいで言ってもらったので助かった。落ち着かないといけないって思えた」と話すように鶴の一声をもらった武田は、「1回のチャンスを物にしよう、CKを絶対にモノにしようと考えていた」と気持ちを新たに。すると、後半23分に狙っていたチャンスが到来。市丸が上げた右CKをPA中央で待ち構えると、打点の高いヘディングで合わせた。ボールはクロスバーに阻まれたが、落下点はゴールラインを割った位置。一瞬、戸惑いながらも主審の笛が鳴ると同時に、チームメイトと歓喜の輪を広げた。終了間際にMF堂安律が2点目を奪い、結果としては2-0で終わったが、彼の先制点が持つ意味合いはとても大きなものだった。

 冒頭のように得点に拘ってきたものの、今季は開幕から2試合は得点が奪えず、初ゴールは第3節の履正社高戦。その間の苦しい時期を支えたのは、この日と同じく梅津監督だったという。「監督には苦手だったGKとの1対1や、オフザボールの動き方を教えてもらったし、自主練にも付き合ってもらった。今日勝てたのも、今年得点が獲れているのも監督のおかげ。夏のクラブユース選手権と秋のJユースカップはダメだったんですけど、監督にずっとタイトルを獲らせてあげたいと思っていたので、嬉しいです」。

「試合前に『自分の得点で勝てたら良いな』と話していたので、点が獲れて良かった。また、今まで優勝したことなかったので、かなり嬉しいけど、まだチャンピオンシップがある。これで満足せずにまたゴールを狙っていきたい」と意気込んだように、得点機会はまだ残っている。最終節のセレッソ大阪U-18含めた残り2試合でも、彼の得点で歓喜の輪が広げられるか期待したい。

(取材・文 森田将義)
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