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[大学選手権]G大阪内定FW呉屋は1得点に不満「甘いなと思いました」

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[12.10 大学選手権2回戦 札幌大2-3関西学院大 夢の島]

「前半からミスも多かった。1点しか決められない相手じゃなかったし、ポストプレーの質も低かった。自分も甘いなと思いました」。さすがの決定力を見せて関西学院大(関西1/総理大臣杯)を初戦突破に導いたFW呉屋大翔(4年=流通経済大柏高)だが、試合後は反省の言葉ばかりが口を突いた。

 前半は理想的だった。4分にMF出岡大輝(3年=G大阪ユース)の得点で幸先よく先手を奪うと、直後に同点とされて迎えた18分にはCKを合わせた呉屋のシュートのこぼれ球を出岡が押し込み勝ち越し。そして同24分にはエリア内でボールを受けた呉屋が反転左足シュートでゴールネットを揺らした。

 しかし後半は札幌大の圧力の前に徐々に守勢に回ってしまう。険しい表情で試合を振り返った呉屋は、「攻撃に関しても守備に関しても物足りない。質の低い攻撃、守備だった。誰も今日に関してはいいプレーが出来ていなかった。反省だけが残るゲームだった。いくら初戦が難しいといっても全員が危機感を持ってやらないといけない」と気合を入れ直した。

 今季の関学大は大学サッカー界をけん引する存在だ。その中でも4年生になった呉屋は、大学通算150点をマークするなど、別格の存在。卒業後の進路にも注目が集まったが、J複数クラブの争奪戦の末にガンバ大阪への入団を決めた。「悩みましたけど、もう迷いはないです。入ってからが勝負だと思っています」。

 ただ今は、「とにかくインカレのことだけを考えてやりたい」と大学最後の大会となる今大会に集中している。準々決勝の相手は昨年の決勝で完璧に封じられてしまった流通経済大戦。流通経済大柏高出身の呉屋にとっては、何かと因縁深い一戦だ。「流経に関してはあまり考えずに、普通の準々決勝としてとらえて臨みたい。そのためにももう一回、4回生を中心に締めていかないと」。13日、呉屋が因縁対決に決着を付ける。

(取材・文 児玉幸洋)
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