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[選手権]歴史的“2勝目”も「満足しない」各務原…ナンバー10のボレー弾で香芝下し、初の3回戦へ

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[1.2 全国高校選手権2回戦 香芝高 0-1 各務原高 浦和駒場]

 第94回全国高校サッカー選手権は2日、各地で2回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第2試合では香芝高(奈良)と各務原高(岐阜)が対戦した。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半14分に先制点を奪った各務原が逃げ切って1-0の完封勝利を収め、初の3回戦進出を決めた。

 31日に行われた1回戦で藤枝東をPK戦の末に下した香芝と佐賀北をセットプレー一撃で破った各務原の対戦は、両チームともに相手守備を攻略し切れずになかなか決定機を創出できない。前半19分には左サイドからのクロスを各務原FW足立航(3年)がヘディングシュートでゴールを脅かしたものの、ボールはクロスバーを叩いて先制点とはいかなかった。

 だが、1回戦同様に守備時には5バックとなる3-4-3を採用してきた香芝が、前半終盤に「セカンドボールを拾えなかったので、セカンドボールを拾うために中盤に1枚上げました」(香芝・米原勝監督)と4バックに移行。これが、各務原にとって追い風になったと梅野剛監督は振り返る。「5バックの相手は予選を通じてもあまり対戦したことがありませんでしたが、相手が4バックにしてくれたので、いつもどおりに戦えるかなと思いました」。

 そして後半を迎えると、後半5分に各務原が好機を生み出す。CKを得ると、MF和田遼馬(3年)が蹴り出したボールをDF森俊太(3年)がドンピシャのタイミングでヘディングシュートを放ったが、好反応を見せたGK藤井佑輝也(2年)に弾き出されてしまう。得点には結びつけられなかったものの同15分、右サイドから和田が送ったクロスを逆サイドから走り込んだMF後藤創(3年)が強烈なボレーシュートで突き刺し、各務原が先制に成功した。

 反撃に出たい香芝は後半18分、MF竹末蒼大(2年)に代えてMF杉本涼(2年)を投入。すると同20分にはゴール前のこぼれ球に反応した FW吉川大輝(3年)がPA内でシュートを放ったものの、GK西澤侑希(3年)にストップされてしまう。その後も猛攻を掛ける香芝は同40分に決定機を迎えるが、杉本のグラウンダーのパスをFW西嶋悠斗(2年)がダイレクトで狙ったシュートは枠上に飛んでしまった。最後まで集中力を途切れさせることなく、香芝の反撃を体を張った守備ではね返した各務原が1-0の完封勝利を収めた。

 1大会で初となる2勝目を飾り、2回戦突破を決めた各務原だが目標はさらに高いところにある。「目標は全国ベスト8なので、選手とも話をしましたが満足はしていません。3回戦だからというわけではなく、目の前のゲーム、目の前のプレーを一生懸命やろうという話をしました」(梅野監督)と気を引き締め直して、ベスト8が懸かる3回戦に臨む。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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