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日本vsアフガニスタン 試合前日のハリルホジッチ監督会見要旨

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 日本代表は23日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行い、24日のW杯アジア2次予選・アフガニスタン戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席した。

以下、ハリルホジッチ監督の会見要旨

バヒド・ハリルホジッチ監督
「この2試合の目的は勝利すること、失点をしないこと、できるだけたくさんの得点をすること。それらに関して少しトレーニングをして、たくさん話をしてきた。数か月、彼らと会っていなかった。昨日のトレーニングで少し感じたこともある。少し遅れてきた選手もいるし、少し疲労がある感じもした。今朝、相手の分析もした。熱意を持って戦わないといけない。ただ単に勝つのではなく、できるだけたくさんの点を取りに行きたい。そして、我々が設定した目的である失点しないことをこの2次予選で続けていければと思っている」

―この2試合をどう考えているか?
「違うオーガナイズにトライしたい。うまくいくかは様子を見ないといけない。気持ちを持って戦うところからスタートしたい。選手には本当にまじめに戦うところを表現してほしい。シンガポール戦を忘れてはいけない。明日は観客もたくさん来てくれると思う。彼らが満足してスタジアムを去るようにしないといけない。その責任があると選手に話した。それをグラウンドで表現してほしい。

 戦術的なオプションがうまくいくかどうかは様子を見てほしい。システムがうまくいけば素晴らしいことだが、そのためにはたくさんのトレーニングを積まないといけないのも事実。昨日トライしたし、今日もトライするが、彼らに役割を正確に伝えていく。11人がどのような化学変化を起こすかは様子を見ないといけない。コミュニケーションを取ってほしいという話もした。何人かの選手はそれに関して努力してほしい。一つの言葉を発するのに10年も待てない。守備面でもオフェンス面でもメンタル面でも、我々の仕事が発展していかないといけない。第2段階は少しレベルが上がってほしいと思っている。個人の面でも組織の面でもそうだ。たくさんのディテールがある。映像もたくさん用意した。たくさんの仕事を正確にやってきた。

 まずはアフガニスタン戦に集中する。シリアに関しては、ダイレクトに順位に関係してくる。まずアフガニスタン戦に集中する。アフガニスタンは監督が替わっている。南アジア選手権でもいい成績(準優勝)を残した。かなりのゴール数も決めている。インドと決勝を戦ったが、彼らのほうが支配していた。そういうこともあるので、集中して準備してきた。選手には熱意、やる気、野心、戦う意識を持ってやってほしい」

―昨日帰国した香川、本田、川島は先発でプレーできそうか?
「ノー。彼らは昨日、(日本に)到着した。疲労を考慮しないといけない。リスクを取らない。そういうこともあって控えにしたいと考えている。リスクを取りたくない。

(川島)永嗣はまた違う。永嗣はプレーするために来たのではない。まだ少し痛みを抱えている。トレーニングはできるが、ボールをキックすることに注意しないといけない状態。永嗣がここに来たのはディスカッションをするため、治療をするため、そして少しトレーニングをするためでもある。1試合目では23人の中に入ることは考えていない。ケガの状況を見ないといけない。

 永嗣とは次のシーズンに関しても話したい。昨年のようなシチュエーションになってはいけない。今のクラブで続けていくのか、彼にどういったアイデアがあるのか聞きたい。そのために彼とディスカッションしていく。ここ数年間、日本代表に関わってきた選手。経験もあるし、仲間にアドバイスもする。グループでそういう存在を出してほしいと思っているし、そのために彼はここにいる」

―ハーフナー、小林、昌子といったあまり経験のない選手をどう起用するか?
「呼んですぐにプレーするかはまた別の話。呼んですぐにプレーさせることを私はあまりしない。その資格がなければ、A代表は簡単に席を奪えるものではない。彼らに関する知識も増やさないといけない。人格やパーソナリティーを知る必要がある。プレーするのか、途中から入るのかは様子を見てほしい。

 彼らにもたくさんのメッセージを伝えているし、国内組にも『A代表に入るためにはもっとやらないといけない』という話をした。海外組にも『海外にいるから毎回、A代表に呼ばれるわけではない』と伝えている。プレゼントは何もない。プレーが悪い、行動が悪いのであれば、A代表には入れない。全員が代表に入るための努力をしてほしい。私のこういったメッセ―ジを選手が理解していることを望んでいる。私が植え付けたいのは競争意識。選手には『この席を奪って勝つんだ』という気持ちを持ってほしい。まだ発見する段階にあるから、それぞれが代表に入りたいんだという気持ちを見せてほしい。メンタル面でパーソナリティーを出してほしい」

―昨日のトレーニングで感じることがあったというのは?
「3、4か月、選手と会っていなかった。(海外から)移動してきて、疲労のあった選手もいた。練習の最初のほうは少し集中が欠けていた。私はそこに満足していなかったので、いつもどおり叫んだ。それはノーマルなことだと思う。1回、2回のトレーニングでかなりのメッセージを伝える必要があるので、彼らに力強い言葉で伝えないといけない。最初は(選手を)目覚めさせるための努力をした。

 次の最終予選に関しても、木曜日の試合を金曜日にできないかと話している。(欧州組の選手は)月曜日、火曜日に日本に着く。疲労を完全に回復して(木曜日の)試合をするのは不可能だ。ケガが起こる可能性もあるし、そこを最終予選に向けて変えることができればと思っている。カレンダーに関して、選手のことをもっと考えてほしい。そう関係者各位にお願いしたが、まだまだリスペクトが足りない。私のそういった気持ちを伝えたい。選手は12時間かけて帰国する。次の日の練習は本当に難しい。しっかりしたトレーニングをするのにはリスクがある。チーム(メンバー)を変えざるを得ないこともある。選手はプレーしたいと思うが、リスクがある。メディカルスタッフには疲労回復をできるだけ早く、確実にとお願いしているが、明日、何人かの選手はリスクがあるのではないかと心配している」

(取材・文 西山紘平)

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