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ハリルから“呼び出し”の長友…『お前が中なら俺は外』でリズム生む

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[3.24 W杯アジア2次予選 日本5-0アフガニスタン 埼玉]

 一人が中に入れば、一人が外に開く。その逆も然り。左SBの位置に入ったDF長友佑都は、彼の前にポジションを取るMF柏木陽介やMF原口元気とは逆に動くことで自らのリズムを生み出した。

 この試合は従来のシステムである4-2-3-1ではなく、中盤をダイヤモンド型にした新システムの4-4-2が採用された。初めてのシステムに長友は「特に陽介や(右サイドから)流れてくる元気とのポジショニング、距離感やバランスというのを意識していた」と試合に臨んだものの、なかなかリズムをつかめない。その理由を「被っていた」と明かした。

 前方に位置する柏木はタッチライン際まで張り出すことが多かった。そして、長友もサイドに張ってボールを受けようとしたため2人が縦に並び、「相手がマークしやすい状況」になっていた。しかし、一つの出来事によって、この状況に変化が生まれる。前半28分に相手選手が負傷してピッチ上に倒れ込み、わずかな時間を利用してMF長谷部誠を中心に円陣が組まれた後、長友と柏木はバヒド・ハリルホジッチ監督から“呼び出し”を受ける。

「ミーティングでも話していましたが、陽介と僕が同じように張るのではなく、陽介が中に入れば僕が張る、陽介が張るなら僕が中で受ける。距離感のことを話されました」

 この時間を境に左サイドは躍動する。指揮官の言葉に耳を傾けるだけでなく、2人で話し合うことで連係はよりスムーズになり、長友は幾度となく敵陣深くまで侵入して好機を創出しようと奮闘し続けた。「試合中の話し合いで陽介が中に入り、僕が高く張る状況が多くできてリズムがつかめてきたと思います」と試合中の修正がうまくいったことに充実の表情を見せた。

(取材・文 折戸岳彦)

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